【サンパウロ時事】オバマ米大統領は24日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで、軍事政権(1976〜83年)の犠牲者を追悼し、「われわれは過去を見つめ、未来に責任を持たなければならない」と語った。この日は軍政を生んだクーデターから40年の節目に当たり、軍の弾圧に関与したとされる米国への批判も高まっている。
米国が支援する軍政は当時、左派政党支持者や民主活動家を拷問し、軍用機から海に突き落とすなどして殺害した。「汚い戦争」と呼ばれた弾圧の犠牲者は約3万人に上り、反共政策を掲げていた米国も容認していたとされる。
オバマ大統領は、真相究明を求める市民団体の要請に応じ、国務省や米情報機関の軍政に関する機密情報を解除すると改めて表明。「暗い時代の米国の政策には議論もある」と語った。