累計発行部数1,500万部を突破する人気マンガ『テラフォーマーズ』(作:貴家悠、画:橘賢一/集英社)。2014年にTVアニメ化、今年の4月には続編シリーズ『テラフォーマーズ リベンジ』の放送も開始されるうえに、4月29日には実写映画『テラフォーマーズ』も公開される。公開に向けて何かと話題を集めているが、原作者の貴家悠氏も思わずボヤキたくなるような“タブー”が存在していたことが語られたという。
『テラフォーマーズ』は地球人が火星に移住するために、火星へ放ったゴキブリが異常な進化を遂げ、人類を襲うまでに成長。この火星のゴキブリであるテラフォーマーズと、火星探査に人類が、お互いの存亡をかけ死闘を繰り広げる。映画版は伊藤英明、武井咲、山下智久、山田孝之、小栗旬、ケイン・コスギ、加藤雅也、小池栄子、篠田麻里子と豪華キャストがそろっていることから、イベントを開くごとに多くのメディアが詰め掛けている状態だ。
そんな本作のトークショーが3月15日に開催。三池崇史監督、伊藤、貴家氏が参加していたというのだが、取材にあたっていたワイドショー関係者がこう語る。
「この日は、三池監督が映画を撮るごとに行っている、いわば恒例行事のようなイベントで、3人ともくつろいだ感じでのトークでした。そのときに、三池監督が『宣伝部からキツく言われています。“ある虫”の名前を印象が悪くなるので、できるだけ出さないでくださいって』と、明かしたんです。もちろんその“ある虫”とは、ゴキブリのことなのですが、貴家氏も思うところがあったようで、『21歳で漫画を始めて大学生のときから、ずーっとその虫で食ってきているのに、その虫のことを言うなって、今日はなんのために来たのか』と、ため息とともにグチを漏らしていました」
この事態について、映画ライターに尋ねてみると、こんな証言も。
「報道関係者用に映画の説明などのためにプレスシートというものが配られるのですが、そこには、確かにゴキブリのゴの字も見ませんね。テラフォーマーもマスコット化されて、『テラちゃんって呼んでください』と完成披露イベントでMCからアナウンスもされてました」
そんな“タブー”を知って、果敢に挑むものも現れたのだとか。
「伊藤がこの話を聞いて意識的に、イベント中にゴキブリという単語を交えて話しだし、『なんでダメなのゴキブリ?』と言い切っていました。会場がビルボードライブ東京と飲食もできる場所だっただけに、関係者たちはギョッとしてましたが、案外観客は盛り上がっていて、満足しているようだったので、トークショーとしては良かったのかもしれません」(前出のワイドショー関係者)
ちなみに、本作の試写を観た映画ライターたちは言葉に詰まりながら微妙な反応を示し、三池監督への恩義からか多くを語りたがらない……という仕上がりなのだとか。害虫駆除製品で知られるアース製薬の特別協賛が決定した本作だが、公開後に“いなかったことにされてしまう”ことのないよう見守りたいところだ。