普段、表立ってエッチなネタを話すことがなくても、実はそういうネタに興味津々という男女は多いのではないか。エッチなネタを好むのは、「本能だから」「性欲がそうさせているから」という言葉で片付けることもできるが、心理学的な側面から考えた場合はどうだろう? 心理学者の内藤誼人先生に、人はなぜエッチなネタを好むのか、聞いてみることにした。
■エッチなネタが好きな理由
「それはエッチが『秘め事』だからですよ。普段、あまりオモテには出されない『秘め事』なので、人の興味をひくのです。自分以外の人が、一体どんなエッチをしているのか、私たちには分かりません。よって他の人がどうやっているのか、とても興味が湧くのです。私たちは、隠されたもの、秘められたものには、どうしても興味を抱くのです」(内藤先生)
確かにエッチは公にするものではない、恥ずかしいものという認識が私たちの頭の中にはある。例えば異性の体のことで気になることがあっても、聞くに聞けず、こっそり検索するというのがその最たるものだろう。
ちなみにエッチなネタを好むのは、男性、女性どちらなのだろう?
「性格的に、秘密主義で、あまりエッチに興味がなさそうな顔をしている人の方が、エロいネタを好みます。いわゆるムッツリスケベですね。女性の方が、男性に比べると、『カマトトぶらなければならない』という社会規範があります。その分、エッチなネタには興味があるのではないかと思われます」(内藤先生)
■好みのエッチなネタには性差がある
女性はエッチなことに興味がないと思いきや実は興味があるということだったが、男性と女性では好きなエッチの話に差があるように思える。例えば男性は直接的なエッチの話を好み、女性はエッチそのものよりも気持ちの方を好む、などあるのだろうか?
「男性はハードなネタを好みます。明らかな性交渉をしている動画やDVDなどです。女性はソフトなネタを好みます。『見つめ合う男女』ですとか、『手を触れ合うだけ』ですとか。以前、お話しましたが、ポルト大学のフェリックス・ネトによると、男女ではロマンチックを感じる内容に差があるのです」(内藤先生)
フェリックス・ネトの分析は、「教えて!gooウォッチ」に掲載されている「体の関係を持った瞬間に男性は冷める理由を心理学者が分析」の記事からも確認することができる。
すなわち、恋愛時の最優先事項は、男性が「体の関係を持つこと」に対し、女性は「寄り添うこと」なのである。ネタの好みが男女で違うのは、こうした意識の違いが関係しているのだ。
人はなぜエッチなネタを好むのか、その謎に迫ってみたのだが、いかがだっただろうか。「教えて!goo」では、さらなる疑問、飲み会や女子会ではどんなことを話しているのか解明すべく、「あなたが友達と飲んだ時にする話はどんな話?」ということで、皆さんの意見を募集中だ。
●専門家プロフィール:内藤 誼人
柚木深つばさ(Yukimi Tsubasa)