女優の釈由美子が、「筆舌に尽くしがたい悲しみにずっと襲われています」とブログに記した騒動。なんと、愛犬がおちょこに入っていたお酒を少量飲んで、亡くなったのだそう。「一生忘れないように十字架を背負って生きていきます」とその悲しみを綴っています。
この件についてトリマーに話を伺うと、「飼い主の知識が足りないことで、愛犬が病気になったり、死にまで至るケースは少なくない」とのこと。
今回は、犬の体に詳しいプロの知識をもとに、“うっかり”で愛犬を苦しめてしまう可能性のある食べ物をご紹介します。
■人間の食べ物は不要!知っておきたい犬の食事事情取材したのは、名古屋の久屋大通にあるトリミングサロン『cherie(シェリー)』のトリマー、﨑山朋代さん。
﨑山さんは、「犬は人間よりも味覚が劣っており、さらに今のドッグフードは栄養がしっかり摂れるので、人間の食べ物を与える必要はありません」と話します。
さらに「人間の食べ物で直接犬の体に悪いものではなくても、与えすぎて肥満になった結果、糖尿病や関節痛を引き起こしたり、胴長の犬はヘルニアになったり、犬にとっていいことはありません」とのこと。
ついつい可愛くておいしいものをあげたいと思ってしまうのは、愛犬のためにはならないのですね。
「フードの食べが悪くて何か混ぜたい場合は、茹でた野菜や少量のサツマイモがおすすめ」と﨑山さん。ただ、野菜にもNGなものがあるので要確認です。
■“うっかり”が命取りになる!犬のNG食べ物4つ「犬に食べさせてはいけないもの、食べさせない方がいいものはたくさんあります」と﨑山さん。今回は、中でもとくにうっかり放置しがちなもの、知らずにあげてしまいがちなものをピックアップしていただきました。
(1)玉ねぎ
みじん切りの玉ねぎがキッチンマットに落ちていませんか? 「犬が玉ねぎを食べると、ヘモグロビンが酸化して酸素不足の状態になります。血尿・血便、貧血、下痢・嘔吐、痙攣などの症状がでて、最悪の場合は死に至ることに」と﨑山さん。ネギ類は危険! 室内飼いの方は厳重注意です。
(2)チョコレート
「チョコレートもカカオに含まれるテオブロミンという成分により、玉ねぎのような中毒症状を引き起こします」とのこと。犬が届いてしまうテーブルにチョコレートを置いたり、子どもの食べこぼしが落ちていたりしないか要確認!
(3)果物
「ブドウやレーズン、バナナなどがNGですが、知らない人が結構います」と﨑山さん。中毒症状や腎不全を起こしてしまうので危ないそうです。
(4)牛乳
「人間用の牛乳もあげてよいと思っている人は多いです。牛乳の乳糖という成分を分解できず、お腹を壊してしまうことが」。フードを柔らかくしたいときなどに入れがちですが、避けましょう。
「犬にあげてはいけないものはたくさんある」と﨑山さんは繰り返します。最善策は、犬用のものだけをあげること! 万一NG食材を食べさせてしまったときは、できるだけ吐き出させて、すぐに病院に行ってくださいね。