北海道新幹線の開業に関心寄せる中国、意識し張り合う気持ちありあり | ニコニコニュース

北海道新幹線の開業に関心寄せる中国、意識し張り合う気持ちありあり
サーチナ

 北海道新幹線がついに26日に開業した。北海道と本州が新幹線で結ばれたことにより、旅客にとっては利便性がさらに向上したことになる。九州でも新幹線の建設が進められているほか、リニア中央新幹線もすでに建設が始まっており、日本国内における鉄道の旅は将来的にさらに便利になって行くだろう。

 中国高速鉄道と新幹線が世界各地で受注競争を繰り広げていることから、中国では日本の鉄道事情に対する関心は大きい。中国メディアの今日頭条は、新幹線と中国高速鉄道の開業スピードと距離を比較する記事を掲載、まるで北海道新幹線の開業を否定するかのように「中国の建設速度のほうが圧倒的に速い」と主張した。

 記事は冒頭、新幹線が1964年に東京-大阪間で開業、その後1970年に公布された全国新幹線鉄道整備法と整備新幹線の計画に基づいて建設がなされていると紹介。16年3月に北海道新幹線が新青森駅から新函館北斗までの149キロを開業し、2030年には札幌まで延長する計画であると紹介した。

 そして日本は52年という歳月をかけて、「営業区間2765キロを建設した」と指摘する一方、中国は高速鉄道を日本をはるかに上回る速度で建設したと主張。1998年に最高速度200キロの鉄道が完成し、2008年から高速鉄道の営業を開始、現在は「中国高速鉄道の総延長は約1万9000キロメートルで、世界の高速鉄道総延長の半分以上が中国高速鉄道だ」と主張、営業最高速度も新幹線を上回る350キロに到達可能だと胸を張った。

 さらに記事は「中国はわずか10年で日本が50年かけて建設した新幹線の7倍の距離の路線を建設した」、「高速鉄道で中国は世界に絶えず新しい驚きと、喜びを届けるのが役目だ」と論じた。

 記事の内容は、中国が高速鉄道の分野で日本をいかに意識し、いかに張り合おうとしているかが垣間見えるものとなっている。どのような工業製品でも同様だが、作ることよりも維持や管理に時間と労力がかかるものだ。中国高速鉄道の総延長は日本の約7倍だ。線路の耐久年数は、頻繁に車両の通行する区間なら10年程度とも言われており、今後中国は建設した区間の補修を行っていく必要に迫られる。2011年に起きた追突脱線事故の様な惨事が繰り返されないよう管理や補修が必要であり、不幸せな驚きが届けられないことを願うばかりだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)hulv850627/123RF.COM)