戦国時代の刀匠「関の孫六」に代表される刃物製造の街、岐阜県関市は、4月1日からふるさと納税の返礼品に日本刀の短刀「守り刀」を加える。限定20本で、寄付者は刀匠と打ち合わせの上、好みの刃紋(はもん)や銘が入った守り刀を入手できる。同市によると、守り刀を返礼品とするのは全国初。

 守り刀は100万円以上寄付した人に進呈。織田信長の妻、濃姫が嫁入りの際に持参したとされ、刃先の波紋の「返り」がないことから、「実家に帰らない」験を担いだ「嫁入り短刀」も選択できる。

 刃渡りは守り刀が約24センチ、嫁入り短刀が約18センチ。刀匠が製作後に岐阜県教育委員会に美術品として登録し、刀を受け取る人は刀に同封された書類を同教委に送り、名義変更することで全国どこからでも合法に入手できる。

 短刀には刀匠の銘が入るため、関市は寄付額の増加とともに、若手刀匠の名が全国に知れ渡り、注文が増える広告効果も狙う。