16年ぶりのJRA女性騎手として活躍する藤田菜七子騎手が、石原さとみや松山ケンイチが所属するホリプロと契約して4月から芸能活動をすることが明らかとなった。剛力彩芽似の新人ジョッキーは、今や競馬界だけでなく芸能界も注目する存在になったのだ。
ホリプロは多くのスポーツ選手が所属、池添謙一騎手の夫人である堀あかりもかつて所属していたが(引退)、現役の騎手では初めて。これには競馬界のベテラン騎手も「騒ぎすぎなんじゃないの」とこぼしていたが、確かにいまだJRAで未勝利の新人騎手が芸能活動をするのは異例の出来事。
とはいえ本人の意志とは関係なくマスコミやテレビ界が注目するのは仕方がないこと。それに対応するのに多くの芸能事務所が手を上げたようだが、その背景にはこんな話があった。
「はっきりいって藤田菜七子の旬は今のうちだと誰もが思っている。デビューしてからの騎乗内容を見てガッカリした関係者も多い。つまり実力よりも話題が先行している今が、タレントとしては稼ぎ時なんだろう」(某テレビ局関係者)
芸能活動を行っている騎手は少なくないが、ほとんどが実績を伴ったトップジョッキーだ。テレビのバラエティ番組や一流企業のCMに出演している武豊騎手は自ら個人事務所(有限会社テイク)を設立。
関西の騎手を中心にマネジメントを行っているのが、関西を拠点とするチームグリップ(有限会社グリップ)だ。グリップはテレビ局のスタッフが設立したマネジメント事務所で、関西トップジョッキーである福永祐一、川田将雅、浜中俊、岩田康誠騎手。そして引退した佐藤哲三元騎手などが所属している。
また関東の芸能事務所シンクバンク(株式会社シンクバンク)には田中勝春、武幸四郎騎手が所属。もはや中堅以下の成績でしかない田中勝春騎手が今年「有吉反省会」に出演できたのも、芸能事務所の存在があってのことだろう。
さらにほしのあきの夫である三浦皇成騎手は、エクセリング(株式会社エクセリング)と業務提携を通じて芸能活動を行っているようだ。
故人である後藤浩輝騎手も、現役時には武井咲や米倉涼子が所属するオスカープロモーションで芸能活動も行っていた。
他のスポーツ選手と同様にあくまでも騎手の本業は競馬。そこで結果を残してこそ、タレントとしての価値も発言力も高まるというもの。藤田菜七子騎手がホリプロに所属してどんな芸能活動を行うのか今のところ不透明だが、いまだJRAで未勝利という状況を考えればまずは競馬に集中する環境を作って欲しいものだ。