放送中、そして放送後もさまざまな憶測が流れたリアリティ番組『テラスハウス』(フジテレビ系)。その映画版である映画『テラスハウス クロージング・ドア』に出演したOL兼グラビアアイドルの松川佑依子が芸能界引退を発表した。
まあ筆者もそうなのだが、このニュースに対しネット上では「誰?」「ありがとう! で、誰?」というコメントが殺到。『テラスハウス』を見ていない人、さらには映画での出演となれば知名度という点ではだいぶ落ちるのだろう。
この松川、実は昨年末に自身のブログでグラビアアイドル引退を発表しているのだが、その中で注目を集める告白をしていた。
〈ちょっと暗いのだけど(笑)酷いことされて実家に帰って家から出れなくなった時期があったのね。会社も行けなくて。去年の今頃かな。でも撮影しなきゃみんなに迷惑かかるから行かなきゃって思って。〉
この去年の今ごろというのは映画『テラスハウス』の撮影時期である。そこで「酷いこと」をされたようだ。さらに松川はこう続けている。
〈夜はベッドが怖くて車で寝たりしてた。そんなことしてたら心がおかしくなってきて、この人たちと関わる場所にいたくないって思って。〉
夜はベッドが怖い、この人たちと関わる場所にいたくない……なんとも物騒な感じであるが、これが「『テラスハウス』スタッフのセクハラ」や「『テラスハウス』の枕営業強要」などの憶測を生んだ。そして、そのような疑惑が生まれるだけの「情報」が世間には出回っていたのだ。
『テラスハウス』のスタッフが、テレビ版に出演していたグラビアアイドルの筧美和子の「バストを鷲掴み」していたというウワサや、「台本がない」といいながらスタッフの意向を受けて告白したりキスしたりした際にはそれぞれ手当として5〜10万円が支給されるなど、まるで風俗店のような「オプション」があったとされる疑惑など、『テラスハウス』をめぐる女性に関する悪い情報はかなり流れている。実際、松川も〈嫌な役もやったし嫌われてるかなーと思ったけど〉と、悪女として出演した自身の性格が「演出」であったかのような発言をブログでしている。
そんなスタッフとキャストの距離が“近すぎる”中で、セクハラなどが横行していたということなのだろうか。『テラスハウス』の出演者は基本的に名の知れたタレントでない場合も多いため、売れるためにスタッフの言うことを聞くこともあるのかもしれないが、それがエスカレートしたなんてことも……?
そう考えると、松川のブログでの告白は精一杯の“復讐”だったのだろうか。今回彼女は芸能界を引退することとなったが、無名から一瞬にして知名度を上げる『テラスハウス』のようなチャンスの裏には、それ相応のリスクがあるということなのかもれない。