猫。愛らしい姿で私たち人間を癒してくれる存在です。猫がモチーフの小説、絵画、漫画やキャラクター等挙げていったら、キリがありません。大昔から、猫は愛されてきました。
猫になれちゃう!? 超本格「猫耳ウィッグ」ギャラリー【写真17枚】
「そんな猫に手軽になれてしまう」と1年程前から大人気のアイテムがあります。それが「mimic(みみっく)」という猫耳ウィッグブランドです。ウィッグに猫耳が付いていますが、違和感のない自然な作りで簡単に猫になれちゃうと大ヒット。持ち込みイベントでは毎回完売となっています。
この作者が、コスプレイヤーのnon(のん)さんです。
そこで今回は、これまであまり語られて来なかった猫耳ウィッグの生誕の裏側などを語って頂きました!
猫耳ウィッグ製作の裏側
――猫耳とウィッグをコラボさせたきっかけは何でしょうか。
自分で猫耳や動物の擬人化のコスプレをした時に、別で付ける形だと納得が行きませんでした。ウィッグと一体化をどうにかできないかと、どうにか試行錯誤をしたのが始まりです。
ウィッグを売り始めたのはちょうど1年前程前になります。
――実際どの様に作っているのでしょうか。
元のベースを作って、ウィッグにはわせて作っています。具体的には、秘密ということで(笑)
――猫耳ウィッグを着用すると、どのような気分を楽しめるとnonさんは思いますか。
この猫耳ウィッグを付けることで、ただ耳を付けるよりも猫へのなりきり度が上がって楽しい気分が味わえると思っています。
買って下さった方々の中には、コスプレをしたことがない方やコスプレをしたことないけど可愛いから買ってみたという方もいらっしゃるので、このウィッグはコスプレイヤーの方だけでなく、コスプレをしたことがないサブカルチャーが好きな方々にも受け入れて頂けているのではないかと感じています。
また、基本的に自分でこのウィッグを作ったとさえ言わなければ、ウィッグのアレンジはその方にお任せをしています。
そのため、Twitterに上げられた写真を見ると、私服に合わせたり、ウィッグを染めたり、耳の一部にキリで穴を開けてピアスを付ける等をして楽しんでいる方もいらっしゃいます。様々なアレンジを見ることができて、私もそういった使われ方をすることをとても嬉しいなと感じています。
――猫耳ウィッグはリアル感がありますが、制作にあたり、どのような点にこだわりましたか。
猫耳ウィッグは、全て手作りで作っており、きちんと頭から生えているというリアル感とバランスにこだわって作りました。
――この形に落ち着くまで、何回作りましたか。
5~6個程ウィッグを無駄にしたとは思います。一度耳を付けてしまうと、やり直しが効かないので……。
狐耳にヒョウ耳まで!? オシャレな動物ウィッグ
猫耳ウィッグの現在の展開
――現在、何種類展開していますか。
猫耳ウィッグが有名ですが、実は他に狐耳や兎耳と、他の耳の形の物も数種類出しています。そして、それぞれ色展開しています。そのため、全て合わせて10種類位かと思います。
猫耳だと、ウィッグの色は白・黒・ピンク・ミント(薄緑)があります。イベントに合わせて、特別色のものを出したりもしています。
また、狐耳だと、狐のお面をイメージして耳の中の色を赤色にしており、ウィッグの色は白・黒色があります。狐耳ウィッグは和風や妖怪が好きな方向けに作っていますね。
――最も人気の色は。
やはり、黒猫ウィッグが最も人気です。恐らく汎用性が高いのかな、と思います。
――海外からの反応は。
例えば、フランスでは「NEKOMIMI」と日本語が通じ、猫耳オンリーのクラブイベントが開催される程、猫耳がメジャーな文化の様です。
そのため、海外の方から「猫耳ウィッグを何とか買うことはできないか」と言って頂くこともあるのですが、発送などの障害があるのでやれず仕舞になっています。
――nonさんはどの猫耳ウィッグに思い入れがありますか。
売っている物ではありませんが、私自身のコスプレROM写真集に合わせて作ったユキヒョウのウィッグが気に入っています。
模様はコピック(アルコールマーカー、よく色数が豊富で発色も良いことからイラストの彩色に利用される)で付けました。雪山での撮影を行い、かなり良い写真も撮影できました。
思い入れが強くあるため、衣装と共に保存してあります。
猫耳ウィッグはどんな人に人気?
猫耳ウィッグはどんな人に人気?
――どんな方が購入されますか。
猫耳ウィッグを購入するには、基本手売りと通販があります。
手売りだと、出展するイベントによって大きく異なります。
コスプレROM写真集の即売会ではやはりコスプレイヤーの方が多いです。
逆に、アート系のイベントだと、男性でも自分が被りたいという方や、彼女やコスプレイヤーさんへのプレゼント用で買う男性がいらっしゃいますね。その時は誰にお渡しするのかは分かりません。ただ、後からTwitterで渡された側の女の子が写真を上げてくれて、その子がとても喜んでいるのを見ると、とても嬉しいですね。
1回や2回着用しただけで耳がすぐ壊れたりはせず、何回も使うことができるのでプレゼントとしても良いかなと思います。
アート系のイベントだと、これまで自分が関わったことのない方々が買って下さり、そして色々と意見を下さるので、次の創作の参考になりますね。
あと、購入者の中だと、リピーターの方が結構多いです。前にこの色を買って可愛かったので、こっちの色も欲しいな、みたいな。また、人に見せるじゃなくても、家でちょっと付けてみたいなという気持ちにさせるものを作っています。
――購入者の男女比は。
大体ですが、男女比は3:7位かなと思います。
“猫下着×猫耳ウィッグ”は最強コラボ!
nonさん自身について
――他にどういった作品を制作されてきましたか。
3年程、コスプレROM写真集をメインで活動をしてきました。そのため、こういった創作動を始めたのは猫耳ウィッグを作り始めた1年程前からになります。
――フェチ界隈でnonさんがお好きなファッションやアイテムを教えてください。
自分で着たり見るのならば、キャットスーツや光沢のあるラバー素材の様なぴったりした素材の衣装が好きです。
また、自分には似合いませんが、最近流行りの猫下着やレースリミテーション(レースがあしらわれた拘束ランジェリー)も可愛いなと思います。これは、猫耳ウィッグに直結してしまうのですが、猫耳ウィッグが色々なものに合わせられるなと思ってしまうのですよね。誰か猫下着と猫耳ウィッグを合わせてくれないかな、って。
猫耳ウィッグは最初自分が付けるために作り始めて、今では売る様になりました。自分が着ることができない衣装や可愛い系の衣装、そして自分が思い付かない様なコーディネートなどで、猫耳ウィッグを付けてくれたら嬉しいなと思います。
――nonさんから見て、どういったサブカルチャーのファッションが流行っていると感じますか。
Realiseさんのフロントジッパー競泳水着や猫下着など、やはりエロに直結するものは流行っていると感じます。
そしてそこに絡んでくるのが、絵師(イラストレーター)さんの存在だと思います。絵師さんが良いなと思って、それをイラストで描いて広めることで、女の子だけでなく、その方をフォローしている男性がそのコミュニティに入ってきて、その方々が女の子達のファンになっているのかなと。
色々な人の食い付きがあって、始めて流行るのだと思います。
今後の猫耳ウィッグの展開
――フェチ×ファッションという点で、今後どのような作品を作りたいですか。
猫耳ウィッグで色と形の展開を増やしていきたいです。例えば、金色や銀色のウィッグは作りたいなと思っています。
ただ、猫耳ウィッグは全て1人で一点一点手作りしており、また自分のコスプレROM写真集の制作と同時進行でやっているため、一気に作ったりすることはできないので、ゆっくり出していく予定です。
また、イベント限定で奇抜な色の猫耳ウィッグや様々な動物のケモ耳ウィッグを発表していきたいと考えています。
――猫耳ウィッグの今後の発表場所は。
今後は、4月17日の名古屋コスプレ同人即売会Nagoya Cosplay Exciting!、5月5日の東京コスホリックを予定しています。
――最後に、どういった方に猫耳ウィッグを付けて欲しいと思いますか。
コスプレイヤーか否か問わず、そして男女問わず誰でも気軽に付けて欲しいです。ハロウィンの仮装が一般的になってきたので、一般の方にも付けて頂けたらと思います。
付けるだけで手軽に猫の気分になれちゃう猫耳ウィッグ「mimic」。貴方も試してみてはいかがでしょうか。