【BeatBurger】<独占インタビュー>シム・ジェウォン、「音楽という枠の中では自由でいたい」 夢に向かう人へのアドバイスも | ニコニコニュース

ウレぴあ総研

東方神起やEXOのライブの総合演出などを手掛け、SMエンターテインメントのパフォーマンスディレクターとしての顔を持つジェイ(シム・ジェウォン)を中心に、ロックバンドSchizo(スキゾ)のギタリストとして活躍するステファン(チュ・ソンミン)、ラッパーのMQ、キーボーディストでプロデューサーのフラッシュフィンガー、そしてサウンドエンジニアのク・ジョンピルの5人で構成されるBeatBurger(ビートバーガー)が3月22日、TSUTAYA O-EASTでダンスミュージック・イベント「BeatBurger presents DANCE PARTY In Japan 2016」を開催、日本のオーディエンスの前で初パフォーマンスを行った。本番直前の楽屋で、独占インタビューを敢行!

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――今回、BeatBurgerは、5人での来日です。ジェイさんとSMエンタの振付師ファン・サンフンさんとふたりでダンスパフォーマンスを行う場合もBeatBurgerという名義ですよね。BeatBurgerとはプロジェクトチームという位置づけなのでしょうか。

ジェイ「プロジェクトチームというよりは、クリエイティブクルーという概念かな。音楽をやるのはこの5人で、パフォーマンスクルーはまた、別のメンバーになります。今回は、音楽をメインにしたイベントなので、この5人で日本に来ました」

――SUPER JUNIORのウニョクさんやSHINeeのテミンさんのダンスをフィーチャーした“BeatBurgerプロジェクト”という活動もありますが、その違いは何ですか。

ジェイ「BeatBurgerプロジェクトは、僕たちBeatBurgerのセンスとアーティストのカラーを融合させたものなんです。BeatBurgerのクリエイティブな部分とアーティストの個性を今までのイメージとは違う形で表現するものというか……。SUPER JUNIORのウニョクのダンスではなく、BeatBurgerとウニョクが一緒に作り上げた作品、BeatBurgerとテミンのコラボレーションという感じで、彼らの魅力がより引き立つものをクリエイトしています。今年も新しいプロジェクトを準備しているところですが、これからは、違う文化の方たちと交流した創作活動をしていこうと考えています」

夢を叶えるチャンスを与えてもらえた

――この5人は、それぞれ異なる音楽ジャンルで活躍されている方たちですが、音楽の方向性は?

ジェイ「BeatBurgerとしてはエレクトリックなデジタルサウンドをベースに、それぞれのメンバーが得意とするものを合わせているんです。う~ん、ちょっと違うな。“得意なもの”というより“好きなこと”かな(笑)。MQはHIPHOPをベースにしたラップ、フラッシュフィンガーはエレクトロニックサウンド、ステファンはロックギター、そして僕はダンスだったらHIPHOP、歌はロックやエレクトロが好き。僕らのこのカラーをジョンピルさんがミックスしてくれる。“好きなことをやろう!”って集まった僕らだから、こだわりがあるとしたら、好きなことをやるってこと。バラバラな個性を調和させるのは簡単じゃないけど、僕らなりのカラーを出すために頑張っています」

――BeatBurgerはアンダーグラウンドな存在だと思いますが、今の韓国の音楽シーンをどのように見ていますか。

ステファン「商業的な音楽は、アイドルやバラードが主流ですよね。僕はバンドマンでもあるけど、韓国ではバンド人口もなかなか増えないんですよ」

――そんな中で『チサン・バレー・ロックフェスフェスティバル』や『ウルトラミュージックフェスティバル・コリア(UMF KOREA)』といった、海外アーティストがヘッドライナーを務める大型フェスへの参加が目立ちますが、普段はどんな場所で活動しているのでしょう。

ジェイ「僕らのようなエレクトロニックサウンドのバンドが演奏できるクラブがないのが現状。贅沢な悩みだけど、音楽性が合うのがフェスになっちゃって、大きなイベントでなければステージに立つチャンスがないんです。だから、日本のライブハウスで演奏できるって、本当にうれしくて(笑)」

――日本からライブのオファーがあったとき、どのように思われましたか。

ジェイ「僕はSMの仕事で日本に来る機会も多いけど、ライブ会場にいるスタッフも観客も音楽に対するリスペクトがありますよね。そういう“聴く耳のある人”のいる場所に呼んでもらえるのは光栄だし、夢を叶えるチャンスを与えてもらえた気がします」

フラッシュフィンガー「今、アルバムの制作中なんですけど、このライブがアルバム作りへの刺激にもなっています」

ク・ジョンピル「僕は、“なんで日本の方がBeatBurgerを知ってるの?”って思った(笑)。僕たちはただ好きなことをしてるだけなのに、ありがたいことですよね」

MQ「“ヤバい! 言葉が通じない!”ってアセった(笑)。だからこそ、音楽で通じ合わないと」

ステファン「アハハ(笑)。どんな反応がかえってくるのが早く知りたいですね」

“夢をあきらめるべきか”

――今日は音楽イベントですが、昨日、ジェイさんはダンサーとしてのワークショップを開催されました。日本のダンサーはいかがでしたか?

ジェイ「取り組む姿勢が真摯。集中力も素晴らしかったし、僕の話や動きを全て吸収しようとする姿に感動しました。僕はずっとアーティストと仕事をしてきたけど、一般の方と一緒に踊って新たなパワーや感動をもらいました。だから、“これは続けるべきでは?”って話をしているところなんです。生徒の熱はもちろん、質問コーナーで“夢”に関する話をきいて、昔の自分を思い出したり。ダンスに関する質問っていうより人生相談になっちゃったけど、僕は好きだな、そういうのも」

――印象的な質問はありましたか?

ジェイ「“夢をあきらめるべきか”って質問ですね。僕自身は、夢をあきらめたことがないんです。子どものころから創作活動をしたかったんだけど、その頃は“プロデューサー”って存在を知らなかった。ステージやショーを作るのは歌手だと思って、歌手になったけど、ステージに立つことはゴールじゃなくて“夢の途中”で、もっと先を見ていたし。みなさんも“これでいいのかな?”って悩むと思うけど、僕の経験では、投資した時間は結果として返ってきたし、周りの人たちも助けてくれた。辛い時期を乗り越えたからこそ、今が幸せだと感じるんです。“どうして下手なんだろう”って悩むけど、人と比べないと成長しませんよね。僕だって上手いと思ってないし、上手くなろうと努力してるだけですよ。僕自身が初心に返れる質問が多かったです」

――今、日本ではダンスが授業に取り入れられているのですが、日本のダンサーのレベルはどのくらいだと思いますか。

ジェイ「授業になるって、すごいですよね。レベルは、かなり高いと思います。このイベントには東方神起のダンサーとして活動しているRuiと50-FIFTYも出演しますが、ふたりの表現力には刺激されます。本当にカッコよくて、リスペクトすべき存在。今日はバックダンサーじゃなくて、主人公になってほしいし、僕たちと一緒に楽しんでほしいです」

いろんなおかずがあります

――これからBeatBurgerとして日本での初ステージを行いますが、観客にどんな部分をアピールしたいですか。

ジェイ「僕たちはアイドルじゃないし、今日、来てくれる観客と同じ“音楽好き”なだけ。だから、ライブもダンスも一緒に楽しんでほしい。僕たちの音楽は悲しい音楽じゃないからね(笑)」

ク・ジョンピル「そうだね、楽しんでほしいね。自分の中にある感情を思い切り表現してくれるとうれしいです」

――大丈夫、みんなクレイジーになりますよ(笑)。

ジェイ「学校も職場も、テレビの中も、韓国はすべてが競争で、息が詰まることも多いんです。音楽という枠の中では自由で、勝ち負けを考えず、幸せな気分でいたいんです。だからみなさんも、明日のことは忘れて、頭の中を空っぽにして楽しんでほしい。僕たちの音楽はそのためのもの。クレイジーにならないと! あ~、でもみんなが棒立ちだったらどうしよう(笑)」

ステファン「BeatBurgerはロック、エレクトロニック、ダンスミュージック、パフォーマンスチームのダンスと、いろんなおかずがあります。それを全部召し上がっていただければ(笑)」

――今後、日本でどんな活動をしたいですか?

ジェイ「まだ、先のことは考えていません。今日のステージが大事。BeatBurgerとしてステージに立てるってこと自体が貴重な時間なので、その先のことは、無事に終えてから考えたいですね」

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