まさかの緊張感ゼロの爽やかさ。
エジプト航空旅客機のハイジャック犯Seifedeen Mustafa容疑者と和やかな雰囲気でセルフィーを撮っているのは、他でもない人質の1人、イギリス出身のBen Innesさん(26)。なんとも勇気あるというか、ハイジャックされた飛行機で爆発する危険でヒヤヒヤの中で撮られた写真には思えない普通の写真に見えます。
Mustafa容疑者は「自爆ベルト」を腰に巻きつけ、カイロ行きの飛行機をハイジャックしてキプロスへ着陸させましたが、この自爆ベルトが偽物だったことがわかりました。Innesさん、一体どんなつもりでセルフィーを撮ろうと思ったのか不思議ですが、たぶん「どうにでもなっちまえ!」の気分だったのかも?
Innesさんのルームメイトは「なんでセルフィーなんか撮ったのか、さっぱりわからないよ。でもアイツは何事もいとわないタイプだから自分から撮ってもらいに行ったんだと思うよ」と語っています。
この写真は、6時間にも及ぶハイジャック劇の終わりがけに撮られたと伝えられていますが、2人とも緊張した感じ全くないですね。Mustafa容疑者は62人の乗客を人質として取りましたが、Innesさんは最後に解放された3人の乗客の1人だったようです。
Innesさんは、以下の写真をWhatsAppメッセンジャーアプリで友達に送信。
InnesさんがThe Sun紙になぜ写真を撮ることになったのかを話してくれました。
「なんで撮ったのかわからないけど、こんな状況に陥ってしまったから少しでも明るくいようと思っていたら、ちょっと慎重さを忘れて思い切った行動にでちゃったんだ。もしあの爆弾が本物だとしたら、もう何も失うものはないと思って近くで見てやろうって思ったんだよ」とイネスさん。
やっぱり「どうにでもなっちまえ」だったんですね。しかもInnesさん、乗務員にMustafa容疑者との間の会話を通訳してもらって、写真まで撮ってもらったとのこと。
さらにInnesさんは、「容疑者が飛行機の後ろのほうへ向かって歩いている間に、僕たちはドアへ向かって移動して、さっと走って逃げたんだ。もう飛行機が爆発すると思ってたからね。飛行機から離れて、安全な場所まで逃げられたときは安心感からか大笑いしちゃったよ」と話しています。
Innesさんのルームメイトは「セルフィー」と呼んでいますが、Innesさんのお母さんは異論を唱えています。「みんなセルフィー、セルフィーって言うけどこれ、セルフィーじゃないでしょ。息子がカメラを持って撮ってないんだから!」
ポイント、そこなの!? さすがあの状況で記念写真を撮っちゃう男の母親! でも爆弾が偽物でよかったですし、全員が無事でなにより。
source: Daily Mail, The Guardian
Matt Novak - Gizmodo US[原文]
(リョウコ)