ユーミンからヨシキまで、宝塚に楽曲を提供した「意外なアーティスト」たち | ニコニコニュース

 宝塚歌劇というと、豪華な衣装、大階段、男役、独特の世界…というイメージを持たれていることが多い。しかし、実は様々な分野を幅広く取り入れている、挑戦的な劇団でもある。例えば、最近では「るろうに剣心」の舞台化に成功したことでも話題だ。宝塚歌劇団の魅力は多々あれど、やはり宝塚「歌」劇団というだけあって、一度聞くと耳に残る楽曲が印象的だ。今回は、宝塚と異分野のコラボの中でも「楽曲」について掘り下げてみよう。

 宝塚歌劇団には座付きの作曲家が所属し、芝居・ショーともに楽曲を制作する。演出家の作詞に合わせ、曲が付けられるのだ。しかし、作品によっては、象徴的な楽曲を著名なアーティストが提供する例がある。

 例えば、1992年に初演、2014年に再演された月組公演「PUCK」では、松任谷由実作曲の「ミッドサマー・イブ」がテーマ曲として使用された。1994年の天海祐希主演の月組公演「エールの残照」では、劇中歌「風のシャムロック」を谷村新司が作詞・作曲。2000年の月組公演(ショー)「BLUE MOON BLUE」の主題歌を作詞・作曲したのは、THE ALFEEの高見沢俊彦。他にも、2004年花組公演(ショー)「TAKARAZUKA舞夢!」では楽曲「世界の終りの夜に」をX JAPANのYOSHIKIが、2004年星組公演「愛にただよう睡蓮の花」では河村隆一が主題歌の楽曲提供を行った。

 最近では、2011年星組公演「ランスロット」にて、音楽ユニットSound Horizonを主宰するRevoがテーマ曲を手掛け、ファンを驚かせた。また、2014年雪組の壮一帆・愛加あゆの卒業公演「My Dream TAKARAZUKA」にて、宇崎竜童・阿木燿子のコンビがメモリアルソング「伝説誕生」を書き下ろし、ファンの涙を誘った。

 100年続く伝統を守りながら、日々新しい物を取り入れ、外部のアーティストとのコラボレーションを積極的に続けている宝塚歌劇団。伝統と革新がいつの時代も人の心を捉え、ファンの心を離さないのかもしれない。