貧困層も多く、中国は今なお開発途上国に分類されるが、急速な経済発展で自信をつけてきているようだ。捜狐網はこのほど「バカなふりをするのはもうおしまいだ」とし、中国は日本よりすでに「豊かな国」になったと主張する記事を掲載した。
そもそも開発途上国とは先進国のように発展の水準が高くなく、成長途上にある国を指す言葉だ。中国は世界第2位の経済大国であるものの、世界銀行によればまだ「開発途上国」なのだ。
だが記事は、中国よりも日本のほうが豊かだと言われてきたのは「長く信じられてきたでまかせだ」と強く否定。すでに経済面では中国は日本を超えたとして、複数の要素を挙げている。まず国内総生産(GDP)や外貨準備高の数値において、中国がすでに日本を圧倒的に上回っているとした。
さらに富裕層の数においても、中国には15年時点で213世帯の超富裕層がおり、米国に次いで2番目に多かったと紹介。100万ドル超の個人資産を持つ富裕層は14年時点で中国は361万世帯に達し、日本の112万世帯を上回ったなどと主張した。
そのほか、世界企業番付と称されるフォーチュン・グローバル500にランクインした企業数で、中国は日本を大きく上回っていると紹介。これはつまり中国企業が日本企業よりも金儲けの能力があることを示すものだと主張。こうした数々の要素を挙げ、記事は「中国はもはや日本より豊かな国である」などと主張、中国人は自国について貧しい国であると卑下する必要はないと論じた。
中国が近年、経済成長を遂げたことは事実だが、中国の人口や国土の広さを考えれば日本を抜くのも当然だ。また、富裕層の存在も日本を上回って豊かな国になった証拠として挙げているが、中国には日本では到底考えられないような超富裕層も多いものの、その日1日を暮らすのが精一杯だという貧しい人も多い。社会主義国であるはずの中国でこれだけの格差が生まれていることは果たして誇るべきことなのだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)