ディーン・フジオカ、“故郷”フクシマへの思い “語り”に込めて | ニコニコニュース

4月10日放送、NHKのドキュメンタリー 明日へ つなげよう『フクシマ再生 9代目・彌右衛門の挑戦』のナレーションを担当したディーン・フジオカ
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 俳優のディーン・フジオカがナレーションを担当したドキュメンタリー「明日へ つなげよう『フクシマ再生 9代目・彌右衛門の挑戦』」がNHK総合で10日(前10:05~10:53)に放送される。ディーンは「福島の未来、そして故郷を愛する人たちのパワーが感じられる作品」と視聴を促している。

震災後のフクシマの実話をもとに制作された短編アニメ

 今世紀最高の期間視聴率を記録した連続テレビ小説『あさが来た』の五代友厚役で大ブレイク。以前は、台湾や香港で活躍していた“国際派”として知られるが、実は福島県須賀川市の出身。「震災が起きたときにはジャカルタにいました。日本の家族にまったく電話が通じず、混乱していた当時のことを思い出す」とディーン。

 「何か自分にできるやり方で、福島県の復興に関わっていきたい…」と、東日本大震災から5年が経とうとする今年、福島県の現状を伝えるオムニバス形式の短編ドキュメンタリー・アニメ『みらいへの手紙~この道の途中から~』のストーリーテラーを務めた。今回の番組では、ナレーションに“フクシマ再生”への願いを込め、自身の新たな魅力も存分に発揮する。

 番組は、福島・喜多方で226年続く造り酒屋の9代目当主・佐藤彌右衛門さん(65)に半年間密着したヒューマンドキュメンタリー。電力とは全く無縁だったが、震災後、市民によるご当地電力会社「会津電力」を設立、原発事故で苦しむ福島の真の再生を目指し、豪雪地帯での太陽光発電や風力発電に挑戦している人物だ。

 常にポジティブで次々と仲間を増やし、巻き込んでいく彌右衛門さん。福島県が2040年までに、100%再生可能エネルギーの実現を掲げていることを追い風に、自然エネルギーの先進地ドイツにも出向き、最先端の現場を視察するなど、エネルギーの“地産地消”を夢見て奔走する。そんな彌右衛門さんの最大の挑戦は、原発事故で避難が続く飯舘村での電力事業だ。飯舘村で代々農業を営んできた小林稔さんとともに、新たに飯舘電力を設立、村の農地を使った太陽光発電所を計画し、村民たちの説得にあたっている。しかし、再生可能エネルギーの許認可や送電線への接続問題など、次々と困難が襲いかかる。はたして挑戦の行方は?

 ディーンは番組に寄せて「『太陽光や風力』といった再生可能エネルギーもその大きな力になるのではないかと思っていたところ、今回の挑戦を知り共感しました。このドキュメンタリー、会津の酒蔵の当主が主人公で、地元の皆さんがいろんなところで実に楽しそうにお酒を飲んでいるのですが、その姿を見ていて『冬が厳しい福島、うちのおじいちゃんのまわりでも、こんな風にみんな集まって飲んでいたなあ』と、温かい記憶や故郷の言葉の響きがよみがえってきました」と話している。