レースゲームとVRの組み合わせは最高! 『Project CARS』VR版でサーキットの風になる【Oculus Riftローンチレビュー】 | ニコニコニュース

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文・撮影:編集部 ミル☆吉村

●走るのが楽しい! スピードが怖い! でもそれもやっぱ楽しい!

 PC用VRヘッドマウントディスプレイOculus Riftが3月28日より正式ローンチ。すでにお届けしたハードウェア周りについてのリポートに引き続き、注目のソフトウェアを連日紹介していく。

 本日紹介するのは、Slightly Mad Studiosによるレースゲーム『Project CARS』。先日バンダイナムコエンターテインメントからプレイステーション4向けに『PROJECT CARS PERFECT EDITION(プロジェクト カーズ パーフェクト エディション)』が6月9日に国内発売されることが発表されたが、これはそのオリジナルのPC版をベースに、Riftに対応させたもの。


 Oculus公式ストアでの価格は49ドル99セント。海外で5月に発売予定のGame of the Year Edition(恐らくパーフェクトエディション相当)発売時に、同エディション相当への無料アップデートも予定されている。なおSteamでもPC版がDigital Editionとして4980円で販売されているが、原稿執筆時点ではRift製品版での動作には対応していない。

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●車種ごとの車高や体感速度の違いもビシビシ感じる

 VRとレースゲームの組み合わせで一番変わるのは、ドライバー視点をそのまま自分の視界としてコースや周囲を把握できること。


 これまでもTrack IRなどの周辺機器を追加して擬似的に再現する人はいたが、VRでは自分の顔と目を使って視界操作するので、この上なく自然かつ直感的。ドライビング操作に集中しながら、計器やミラーを一瞬チェックしたり、曲がりながらコーナーの出口を注視するといったことができる。

 さらにVRによる世界(コースおよびライバルカー)の実体感と、Rift製品版の高解像度&高速な描画によって、目から圧倒的な情報量が飛び込んでくるのが面白い。コーナーの立ち上がりに遅れて先行車がどんどん離れて行く時や、逆にカーブに差し掛かって一気に車間が詰まる時のスピードの違いも、手に取るようにわかる。

 そして、車高による迫力の違いもしっかりと感じられる。特に車高が低いフォーミュラカーに乗ると、スターティンググリッドにいるだけでもプレッシャーを感じ、スタートとともに猛スピードで迫ってくるコースは、もはや軽く恐怖を感じるレベル。そしてそれがもちろん、気持ちいいのだ!(ちなみに、VRヘッドマウントディスプレイを被ってプレイしていて、ライバルカーに好きこのんで接触しようという人はあまりいないはず。思わずブレーキを踏ませるだけの迫力がある)

 これがカートになると、さらに車体がコンパクトになり、視界内に車体のパーツはハンドルぐらいしか見えない。カート用のコースは設計もコンパクトなので、体感速度もキッチリ上がる。あっという間にカーブが迫ってきて、気がついたらストレートをもう抜けかけている感じ。


 正直、20年以上前にテレビで見た「生ダラKART GRAND PRIX」のイメージで舐めていて、これまでレースゲームでカートに乗ってプレイしたことはほとんどなかったのだが、今回はキャリアモードをきっちりカートから始めてすっかり堪能。多くのプロレーサーの出発点であるのを実感した次第だ。

 とまぁそんな感じに、記者は「たまにレースゲームを買ってちょっと遊ぶが、アシストを切ったりマニュアルにしたりはしない」程度のレースヌルゲーマーでありながら、すっかりレースを楽しむことができた。結構、走ること自体の楽しさを感じたので、『テストドライブアンリミテッド』のようなドライブが楽しいゲームも出てくれるといいななんて思いつつ、レースゲームとVRの相性の良さを再確認。


 なお今回挙げたような特徴は、フライトシム系のゲームなど、他のコックピット系のゲームでもある程度共通することなので、その手のゲームが好きな人は、VR対応に注目しておくといいだろう。