「2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会」が、2020年5月から五輪終了後の9月までの間、明治神宮球場の使用中止を要請していたことが判明。組織委員会が神宮球場を使用するためとのことだが、ネット上では反発意見が噴出している。
神宮球場は東京ヤクルトスワローズの本拠地。さらには、東京六大学野球の試合が開催される球場でもある。5月から9月といえば、プロ野球も東京六大学野球もシーズン真っ只中であり、例年であれば200試合以上が開催される。もし組織委員会の要請を受け入れれば、その200試合以上を別の球場で行わなければいけないのだ。
スポーツ報知の報道によると、組織委員会は神宮球場の使用中止のみを要請しているとのことで、代替会場の用意や補償額などの交渉はまったくないという。また、組織委員会が、どのような用途で神宮球場を使うかも明らかにされていない。
いわば組織委員会からの一方的な要請であり、ツイッターでは、
「五輪を盾にすれば何でも通ると思ってる奴等に反対をおしつけてやってくれ。神宮頼むよ」
などと、反発意見が多数寄せられている。
また、野球・ソフトボールを東京五輪での正式種目にしようという動きがあるということで、
「もし野球・ソフトボールが再び五輪の正式種目になったらどうするのさ」
との声も。ヤクルトや六大学が球場確保に困るだけでなく、五輪での野球会場の確保さえも困難になる可能性を指摘する声もある。
東京五輪では、毎年夏にコミックマーケットが開催されている、東京ビッグサイトもメインプレスセンターと国際放送センターとして使用することが決まっており、「コミケ会場がなくなる」との反発もあった。こちらは、東京都が所有する土地に仮設施設を用意し、そこでコミケを開催する方針だという。神宮球場についても代替案が出ればいいのだが、いずれにしろ東京五輪の会場問題は、簡単には解決しなそうだ。
※当記事は2016年04月07日に掲載されたものであり、掲載内容はその時点の情報です。時間の経過と共に情報が変化していることもあります。