4月9日(土)より東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて上演される「イントレランスの祭」。作家・演出家の鴻上尚史による演劇プロデュースユニット・KOKAMI@network(コーカミネットワーク)第14公演だ。
本番を目前控え取材会が行われ、鴻上作品には2作目の出演となる風間俊介と、風間の恋人で、実は宇宙人王室の女王継承者という役を演じる岡本玲、それに鴻上が登場した。
風間は「差別問題や移民問題、数々の社会問題をユーモラスに描くことによって人の心の奥に刺さる、そんな作品になっているので、まさに今見てもらいたい作品です」とあいさつ。
鴻上は「イントレランスっていうのは不寛容ということなんですけど、日本も世界も不寛容になって、人が人を許さない時代になって、それを特定の人にしてしまうと生々しいし、個人の問題にもなってしまうので、宇宙人がある日地球にやって来て難民になって日本も受け入れたと。
その受け入れた宇宙人を、みんなが憎んだり排斥したり、その宇宙人が岡本さんで、宇宙人と知らずに恋に落ちたのが風間さんという設定です」と作品を紹介した。
さらに鴻上は「今回(風間は)踊りますけど、『おっ! やっぱりあの事務所だったのね(笑)』っていう、みんなちょっとびっくりましますよ」と見どころをアピール。
そんな鴻上に対して風間は「鴻上さんとお仕事をすると、ちょこっとその“におい”を出させてくれるからありがたいですよね。忘れられてるから」と感謝。
だが鴻上からは「僕はてっきり踊りがダメで外されて、俳優業に来たのかなと。踊れましたよ!」と驚きのコメント。
風間は「僕は踊れないんじゃなくて、踊らないんです! あんまり(踊りを)やらなくなると欲しい部分はあるんですけど、これくらいがちょうどいいです」と笑顔を見せた。
そんな風間の様子に岡本は「本当に器用なんですよ! みんなが練習している間にケータイでゲームをしていても(笑)、合わせるころになったら完璧に抜群に合わせてくるから、さすがだなと思いました」と舞台裏を告白。
「私はビビリなので、鴻上さんから怒られたらどうしようと思って初日からせりふを覚えていきました」と、岡本は優等生ぶりを発揮した。
【あらすじ】ある時、地球に580万人の宇宙人が難民として逃げてきた。各国は国連で決まった割り当てに従い、日本では25万人の宇宙人を受け入れることに。
宇宙人が地球に溶け込み、生活を始めてから数年がたったある日、売れないアーティストの佐渡健吾(風間俊介)は、恋人の青井蛍(岡本玲)から自分は宇宙人だと告白される。