9月の第3月曜日が「敬老の日」であることは、ほとんどの日本人が知っているだろう。しかし、その翌月、10月にある「孫の日」は認知度が低そうだ。1999年に制定されたこの「孫の日」、日本百貨店協会が最初に提唱したと聞くと「ははあ……」と思うかもしれない。
中国メディア・新快報は7日、「日本には『孫の日』がある」と紹介する記事を掲載した。記事は、中国出身で日本在住と思しき主婦からの投稿文章なのだが、「孫の日」を「日本の商業会において、ホワイトデーを超える最も血迷ったイベント計画」と評している。「ははあ……」どころではないストレートパンチだ。
文章は、中国のように祖父母が孫のお世話を毎日するような状況ではないにしても、日本の祖父母も孫をとてもかわいがることには変わりなく、少子高齢化によって孫が「希少種」化しつつあることでその感情はさらに高まっていることを紹介。お年玉は言うまでもなく、入学祝いなど折に触れて孫にプレゼントをしたがる祖父母の心理に「商業者が知らず知らずのうちに着目」し、「バレンタインデーに対するホワイトデー」同様、「敬老の日に対する孫の日」が作られたと説明している。
そして、9月の敬老の日に手作りのプレゼントや手紙をもらって大いに喜んだ祖父母は、1か月後の「孫の日」には財布を持って嬉々として店に行くとし、「険悪な商業者による演出であることを知りながら、その『落とし穴に』喜んでハマるのである」と論じた。
「そんな記念日を作られてしまったら、お金が出て行って仕方ない」と、いかにも主婦らしい視線で、日本の「商業目的の記念日づくり」について論じている。もちろん、「孫の日」が祖父母と孫のコミュニケーションづくりを促進する可能性を秘めていることにも触れなければなるまい。今はため息をついているこの主婦も、将来孫が生まれた時にはもしかしたら「孫の日」という「商業者が仕掛けた落とし穴」に喜んで飛び込むようになるのかもしれない。じいちゃん、ばあちゃんにとって、孫はやっぱり可愛いのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)