【ベルリン時事】フランシスコ・ローマ法王は8日、家族の在り方に関するカトリック教会の指針をまとめた文書を発表し、離婚や再婚をした信者に対する寛容な姿勢が必要だとの立場を示した。同性婚を容認しない従来の方針は維持した。
欧州メディアによると、文書は、カトリックが認めていない離婚や再婚を経験した信者がキリスト教徒の一員だと感じられるようにすることが重要と指摘。個々の信者のケースを見て対応を判断するよう教会に求めたが、これまで禁じてきた離婚・再婚者への「聖体拝領」の儀式を行う是非には明確には踏み込まなかった。
同性愛に関しては「不当な差別」への反対を表明。だが、「結婚や家族についての神の計画に近いと見なす理由は全くない」とした2015年の世界代表司教会議の報告を踏襲した。