二次元におけるお兄ちゃん萌え&妹萌えが成立する理由 | ニコニコニュース

二次元におけるお兄ちゃん萌え&妹萌えが成立する理由
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アニメやライトノベルの世界では、お兄ちゃんのことが大好きな妹が主人公だったり、お兄ちゃんが妹に恋をしてしまう作品があり、一つのジャンルとして確立している。「教えて!goo」にも、趣味で小説を書いているという女性から、「異性の兄弟or姉妹がいる方を中心に質問です!」という投稿があった。

質問者は、自分には姉妹しかいないからよくわからないが、兄と妹の間に恋愛感情が生まれるのかが気になっているとのこと。これに対し、「性別を意識しない頃から一緒にいてオモチャやお菓子の取り合いでマジゲンカをしていた相手に『素敵』なんて気持ち持てませんよ」(14289972さん)や「恋愛感情がわかないのは『兄妹』であり『男女』の感覚がないからです」(azumin77さん)といった回答が寄せられた。

基本的に、兄妹が恋愛することはあり得ないことのようだ。では、なぜ創作物ではこうしたジャンルが成立しているのだろうか? 心理学者の内藤誼人先生に聞いた。

■兄妹がいない人にとっては……

フィクションには、人にはないものを満たす力があるという。

「世の中の人全員に、兄や妹がいるわけではありませんよね。こうした人の中には、兄や妹という存在に対し、潜在的な憧れを持っている人がいるのではないでしょうか」(内藤先生)

確かに兄や妹がほしかったが、実際にはいないという人はいるだろう。そういった人たちは、空想の世界に兄や妹を求めているというのだ。その結果、兄や妹がいたらと思っていた人たちに受け入れられた。そして「こんな兄だったらよかったのに」「こんな妹だったらよかったのに」という兄や妹がいる人にも受けいれられたということのようだ。

■男性と女性、それぞれが好む相手

内藤先生によると、他にも考えられる理由があるという。

「基本的に男性は年下が好きで、女性は年上が好きなものです。そう考えれば、アニメやライトノベルといった創作物の中に、兄や妹を求めてしまうというのはわかる気がします」(内藤先生)

人の好みは千差万別であるが、これが一般的な男性と女性それぞれの好みであると内藤先生は分析する。こうした傾向が、フィクションの中に兄や妹を求めてしまう理由の一つとして考えられるというのだ。

実際に兄や妹がいる人にしてみると、兄妹間での恋愛はにわかには信じられない。社会的にもタブーとされているので、求めるのはアニメやラノベの中だけにしておくよう、くれぐれも注意されたし。

●専門家プロフィール:内藤 誼人


心理学者、立正大学客員教授、有限会社アンギルド代表取締役。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。「すごい!モテ方」(廣済堂)、「ヤバい出世学」(大和書房)他、著書多数。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)