【高橋みなみ/モデルプレス=4月9日】AKB48の高橋みなみが自身の25歳の誕生日でもある8日、「高橋みなみ卒業特別記念公演~10年の軌跡~」を東京・秋葉原のAKB48劇場で開催した。2005年12月8日、AKB48劇場のステージに初めて立ってから10年と4か月。在籍期間3775日、その足跡を振り返るセットリストで、“たかみな”最後の劇場公演を迎えた。
【フォトギャラリー】前田敦子ら卒業生も集う!「高橋みなみ卒業特別記念公演~10年の軌跡~」
◆ひとりの女性として、抱負を宣言
これまでのチームAの劇場公演のシーンが映し出された後、ひとりステージに現れた高橋は「桜の花びらたち」をアカペラで披露。観客からの温かい手拍子を受けながら歌う、その瞳は潤んでいた。
卒業公演の1曲目を涙とともに歌い終えた高橋は、今度は笑顔で「始まるよー!」とメンバーを呼び込み、10年前に公演デビューを飾った公演のタイトル曲「PARTY が始まるよ」をパフォーマンス。「10年の足跡を振り返らせていただいた」と高橋自身が説明したように、セットリストは「会いたかった」「誰かのために」「ただいま 恋愛中」「恋愛禁止条例」「目撃者」と、チームAが行ってきた1stから6thまでの公演のタイトル楽曲が続いた。
公演中盤では、ユニット曲を披露。ここでも10年を振り返るように、劇場公演で務めてきたユニット曲を1st公演の「スカート、ひらり」から「嘆きのフィギュア」「ガラスの I LOVE YOU」「Bird」「純愛のクレッシェンド」「愛しさのアクセル」と順番にパフォーマンス。
また本日の公演は卒業公演であると同時に、高橋の最後の生誕祭に。参加が叶わなかった篠田麻里子からのサプライズの生電話などで盛り上がり、25歳の女性としての意気込みを求められた高橋は「お仕事を頑張る」と抱負を宣言。終盤には「RIVER」「大声ダイヤモンド」「唇に Be My Baby」とシングル曲を披露し、「最高でした。あー楽しかったー。ありがとうございました」と充実の表情を見せた。
◆やり残したことはありません
アンコールでは「みなみ」コールが劇場に響く中、AKB48に在籍した3775日の思い出の映像が流れると、白いドレス姿の高橋が登場。大粒の涙を頬に流しながら、「背中言葉」を歌唱した。
最後の挨拶として高橋は「本当に楽しかった」「やり残したことはありません」「ただただ10年、感謝です」と、ファンに向けて感謝の言葉を述べ、卒業公演に集まったメンバーたちにも「ついてきてくれてありがとう」と深々と頭を下げた。
10年の劇場公演を締めくくる最後の曲は「桜の花びらたち」。前田敦子、板野友美ら卒業した1期生たちもステージに集い、高橋の卒業を祝福。
全ての楽曲を終え、ステージに残ったのは高橋、そして小嶋陽菜、峯岸みなみの3人。涙を見せながらも、最後の時を楽しむように、いつものように笑顔で冗談を言い合っていた。
最後に劇場ステージの床をポンポンと叩いて「ありがとうございました」との言葉を残し、“たかみな”こと高橋みなみは、10年間立ち続けたステージを降りた。(modelpress編集部)
■高橋みなみコメント
今ふと、大島優子が卒業した時に言った言葉を思い出しました。「一番悲しいのはAKB48を卒業することじゃなくて、劇場から卒業すること(が一番悲しい)」その言葉の意味が今、分かりました。10年毎日ではありませんが、この劇場に立ち、公演をして、来てくださるファンの皆様に育てていただきました。本当に感謝しています。
特別公演ということで、最後なので、やりたい曲を全部やらせていただきました。自己満足かもしれませんが、すごく楽しかったです。本当に楽しかった…。今日で、やり残したことは本当になくなりました。やり切りました。
10年は楽しいことだけじゃなくて、辛いこともたくさんあったし、いっぱい泣いてきました。泣いた数の方が多かったかもしれません。でも、苦しい時こそ、あらためて自分自身と向き合う時間になりました。なんで自分はAKB48に入ってここまでやってきたのか、それは、偽善かと思われるかもしれないけど、本当に本当にファンの方がいたからだと思います。
本当に皆がいなかったら頑張れませんでした。本当に辞めたいと思ったことはないと、ずっと言ってきました。でもやっぱり、皆さんに言えないようなところで、心が折れそうになることも沢山あって、そんな時に「大丈夫?」と言ってくれた皆さんの言葉が私をここまで立たせてくれました。
もうね、言うことがないんだよね…。いっぱい色んなことしゃべってきたし、絶対しゃべれる人だと思われてきたけど、最後は「たかみな」ではなく「高橋みなみ」になってしまうのは、やっぱり劇場だからだと思います。ただただ10年感謝です。最高に幸せでした。今日この日まで応援してくれた皆さんに「ありがとう」と言いたいですし、48グループを支えてくださったスタッフの皆さんにも「ありがとう」と言いたいですし、私が総監督の時についてきてくれて本当にありがとう…。沢山話してきたし、怒ってきたし、本当に申し訳なかったなって思っています。でも、皆は聞いてくれていたから、耳を傾けてくれていたから、今日この日まで、務めてこれたなと思います。
横山(由依)には、本当にこのタイミングで総監督を渡すことになって、申し訳なさも正直あります。でも、分かったのは時間は止まらないんだなということです。ずっとずっと進んでいって、14歳から今日で25歳になって、AKB48にずっといたいなと思ったけど、いつかは卒業しないといけない時が来る。さみしいけれど、これからを任せられるメンバーに出会えたことが、私のこの10年の宝物だと思います。
これからの未来を残るメンバーに託して、私自身も前に進みたいと思います。「背中言葉」これからも残ったメンバーたち、後輩たちに見せれる背中でありたいと思います。
(最後の曲「桜の花びらたち」の歌唱後)本当に本当に幸せな10年間でした。(集まった卒業生は)皆、卒業の先輩ですが、皆に負けないくらい走っていきたなと思っています。10年は確かに走り続けました。でも、これから先、止まりたくはないので、ずっと走り続けたいと思います。皆さん、ついて来てください。皆さんとなら、どこまでも行ける気がします。本当に応援してくださった皆さんありがとう。
そしてAKB48、10年本当にありがとうございました。
■「高橋みなみ卒業特別記念公演~10年の軌跡~」セットリスト