ロシアには中国を紹介する人気番組があるが、中国メディアの楼盤網は7日付の記事で、同番組が中国高速鉄道の体験リポートを放映したことを紹介している。
同番組では、ロシア人リポーターが中国高速鉄道はわずか10年という期間で時速300kmで走行可能な高速鉄道を開発したと絶賛。ロシアには「サプサン」という高速列車があるが、サプサンの最高時速250kmを超える中国高速鉄道を「鉄道界の奇跡だ」と絶賛したという。
またロシア人リポーターは広州駅が中国の人口の多さを感じさせないほど広く、また高速鉄道車両の車内も広いと称賛。ただし駅構内の飲料水設備はトイレのわきに設置されているため、匂いなどの関係で利用する気持ちになれない様子だったという点も記事は紹介している。
ロシア人リポーターが紹介した内容から、「大きいこと」、「広いこと」、「速いこと」を美とする中国人の民族性がよく表れているといえる。しかし、これらの点を美とする中国に、トイレの悪臭問題や駅構内のトイレのそばに飲料設備を設置するという無神経さが存在するのは、矛盾を感じずにはいられない中国文化のもう1つの特徴と言える。
記事はさらにロシア人リポーターが今回の体験リポートで感じたという「中国人の特徴」を2つ紹介している。それは「おとなしい」と「ずるがしこい」という特徴だ。リポーターは大勢の中国人が駅構内で静かに、おとなしく乗車を待つ様子を紹介しているほか、また中国が高速鉄道を開発するとき他国の技術をずるがしこく活用したと指摘している。中国高速鉄道が新幹線の技術を導入したものであることは日本でも広く知られているが、ロシア人から見ても「ずるがしこく活用した」と見えているということだ。
実はこのロシア人レポーターの中国での生活は20年以上になる。西洋人に接するときの中国人は、敬意やあこがれといった態度をあらわす傾向があるように思える。ロシア人リポーターが中国人を「おとなしい」と評価したのは駅構内での様子だけでなく、このリポーターが普段接する中国の人びとが示す態度の影響もあるかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Ping Han/123RF.COM)