太平洋や大西洋、インド洋の深海底で採取された堆積物や岩石を精密に分析したところ、過去1000万年間に2回、超新星爆発によって放出されたとみられる物質が地球に降り積もった時期があることが分かった。オーストラリア国立大や東京大、筑波大、日本大などの国際研究チームが11日までに英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
この時期は、870万〜650万年前と320万〜170万年前。超新星爆発は巨星が寿命を迎えた際に起き、周囲に大量の物質を放出する。超新星爆発が起きた場所は地球から約300光年以内だが、壊滅的な被害が生じるほど近くなかったと考えられる。約300万年前には地球の気候が寒冷化しており、どの程度の影響があったか解明が期待される。