【北京時事】中国税関総署が13日発表した3月の貿易統計によると、輸出は前年同月比11.5%増の1608億ドル(約17兆円)となり、2015年6月以来9カ月ぶりに前年水準を上回った。景気減速に苦しむ中国にとって、このまま輸出の回復が続けば、製造業の支援要因となる。
1〜3月の累計では前年同期比9.6%減。依然マイナスながらも、落ち込み幅は1桁台にとどまった。欧州連合(EU)向けが6.9%減、米国向け8.8%減、日本向け5.5%減だった。
中国政府は、鉄鋼、石炭業界などで、過剰生産設備の解消に本格的に着手。赤字企業を整理する取り組みも同時に進めている。こうしたことから、短期的に内需が大きく盛り返す可能性は低く、外需に依存せざるを得ない状況が続きそうだ。