スマートフォンの普及が進む一方で、パソコンを使わない若者が増加しているという。そんななか、手書きの原稿をスマホで撮影した画像をレポートとして提出した大学生がいたとのエピソードが、ネット上で話題となっている。
マンガ評論家で、東京工芸大学マンガ学科教授の伊藤剛氏は4月4日、ツイッターに以下のような投稿をした。
「大学新入生のみなさん。『スマホで足りているから、パソコンなど不要』と考えているひとは、社会から脱落するくらいの覚悟でいたほうがよいと思います。フリック入力で10000字を苦も無く書けるのならば話は別ですが、そうではないでしょう。とくにウチのような芸術系はパソコン必須」
「一昨年くらいまでは、むしろほぼ全員パソコンを使える感じだったのですが、スマホ世代になってから『手書き原稿を写メった画像ファイル』でレポート提出という学生さんが出てきました。これはいかんと思い、昨年度からレポート提出はワードなどのファイルのみに指定しました」
この投稿が、スマホ世代の大学生を象徴するエピソードとしてネット上で拡散。特に後者のツイートは、4月7日までに5500件以上リツイートされた。
“スマホがあればこと足りる”という大学生が増えている現状に驚くネットユーザーも少なくなかった模様。ツイッターでは、
「スマホでレポート書くはまだ分かる気がするけど、高校まででパソコンの授業もあるのに手書き原稿写メはさすがに…本当に大学生です?って感じする」
などと、パソコンが使えない学生がいることが信じられないという意見が多かった。
しかし、一方では、パソコンからスマホへの移行は自然の流れだとの声も。
「これからパソコンは不要になります。携帯端末のOSが今のままで止まっていると思っているのか?」
などと、今後のスマホの進化を予想したうえで、“スマホしか使えない”という状況を肯定的にとらえるネットユーザーも多いのだ。
たしかに、現在パソコンで行われる作業が、将来的にスマートフォンでも遜色なくできるようになるのであれば、スマホしか使えなくても大きな問題にはならないはず。しかし、現時点のビジネスシーンにおいてはパソコンを使う機会が多いのも事実。新しい仲間が増えた職場も多いだろうが、あなたの会社の新入社員は大丈夫?
※当記事は2016年04月08日に掲載されたものであり、掲載内容はその時点の情報です。時間の経過と共に情報が変化していることもあります。