先日、「教えて！gooウォッチ」では「【長谷川豊】人口減の時代。これはすべての日本人の責任だ。」という記事をリリースした。人口が減少すると景気は減退するというフリーアナウンサーの長谷川豊さんの見解をご紹介したが、実際のところ専門家によって見解は大きく異なるようである。人口が減っても労働生産性は上がるという意見もあれば、一人当たりの豊かさに変化はないという意見も。これについて記事を配信したニコニコニュースでは900以上ものコメントで議論が盛り上がっているのを発見。だが、社会情勢に疎い筆者はあいにくこうした問題にサッパリである。そこで今回は社会情勢に疎い筆者のような人に向けて、ニコニコニュースのユーザーの意見をもとに人口減少の問題について改めて触れていきたい。
■人口減少で起こる問題とは？
寄せられたコメントを遡って覗いてみると、人口減で経済の成長率が低下するという意見に反論する声が多数見られた。
「人口減＝悪って前提がまず理解できない」（ホッケ定食さん）、「世界では人口が爆発的に増えていて、今でさえ食料自給率が低くその多くを輸入に頼っている日本がこれ以上人口が増えたらどうなることやら・・・」（goma10_0…さん）
「資源も土地も有限な中で、人口増加を前提とした経済システムは破綻を迎えることになる。他の人もコメントしてるが、人口の多寡に依存しないシステムが必要」（Aixelさん）、「人手不足が慢性化すれば多少待遇をよくしてでも社員を確保しないといけなくなるので別に労働人口減は悪いことじゃないんだよなあ」（kotomi56…さん）
国によっては人口が減っても高い経済成長率を誇っていると聞く。そのような国のシステムが可能であるのなら、ぜひそうしてもらいたいが……。
だが、人口が減ってしまうと、例えば年金のようなシステムは払う人が少なくなり、貰える額が少なくなるという問題も出てくる。医療費についても同様だ。高齢者層の医療費は現役層が負担するという、年金と同じ問題が挙げられるからである。
■深刻なのは少子高齢化？
そこで筆者がさらに気になったのは、少子高齢化を指摘する意見である。
「人口は別にいいんだけど、少子高齢化がやっぱり気になる、高齢化で食っていくために子どもは多い方がいいんだろうねえ」（ゲストさん）、「少子高齢化はずっと昔から分かっていた事。常に人口が増え続ける前提の年金やら別に問題がある」（エルディールさん）
ちなみに高齢者がこれだけ多くなったのは、「でも今の高齢者ってベビーブームやらで5人兄弟当たり前とかの世代だからなあ」（ラビエさん）とあるように、平均寿命が延びた、出生率が下がった等に要因が挙げられるようだ。対する少子化は皆さんもご存知の通り、未婚、晩婚、晩産等が要因に挙げられるかもしれない。
■人口減がもたらす地方への弊害
また、地方によっては人口減が減り続けているところもあると聞く。
「合計特殊出生率を見ると東京の出生率だけマイナス0.2％台。地方から若者集めて食いつぶしてるというのはあながち間違いでもないかも。次点は北海道と京都」（ましらさん）、「東京の一極集中は問題だが、人口を地方に満遍なく分散させれば、適正人口とやらを持ち出さなくても大丈夫でしょ」（はなさん）
仕事を求めて地方から都市部に人が流れていく問題もある。そうなると少子高齢化の問題はますます深刻になってくるのかもしれない。
人口減少と少子高齢化がもたらす問題を見てきたが、いかがだっただろうか。取り上げた問題はあくまでも一例に過ぎないが、こうして考えてみると現代社会の見方が変わってくるのではないか。ぜひ社会情勢に興味を持つきっかけにしてみて欲しい。
柚木深つばさ（Yukimi Tsubasa）