「アイドル戦国時代」と言われるようになって久しい。メジャーシーンを彩るスター級のアイドルグループから、地道に活動を行い、熱心なファンに支えられながら活動する地下アイドルまで様々だ。また、グループ毎に様々な個性を発揮して、ファンを楽しませようとしている。あるグループは全力でのパフォーマンスを売りにし、あるグループはメンバーのビジュアルを前面に押し出したプロモーション戦略を行っている。そんな中、一際異彩を放ち、徐々にアイドルファンの間で話題となりつつあるグループがある。それが“オフィス系アイドル”カプ式会社ハイパーモチベーションだ。
“ハイモチ”の愛称で親しまれる彼女たちは“会社”をコンセプトとした一風変わった活動を行っている。例えば、ファンのことを「株主」を模した「カプ主」と呼んだり、ライブ後などのファンのふれあいの場で、ファンと名刺を交換する「名刺交換会」を行ったりといった具合だ。
今回はそんな彼女たちの活動の中でも、毎週怒涛の新展開を見せていると話題になっているのが「定期会社見学会」だ。いわゆる定期公演で、毎週水曜日に「ぴなスタ」(秋葉原)で行われている。「普段対バンでは出来ない事をしてカプ主(ファン)に喜んでもらおう!」というコンセプトで行われている定期会社見学会。今回は、初回~3回目までの様子をまとめてお伝えする。
<第1回>
更に終盤、広報部の齋藤優が「公演5分前にスタッフから突然渡された。」と一枚の茶封筒を出した。そこにはカプ式会社ハイパーモチベーションの“社長”と名乗る人物からの手紙が。「未熟な社員に定期的に指令を出す。」「今回の指令は初定期見学会の反省文をブログに書きなさい。その内容によって今後の人事を考えます。」と綴ってあった。
得てしてマンネリ化しがちなアイドルの定期公演ではあるが、初回にして毎週こうした「社長からの指令」といった形でスパイスが加えられるかもしれない、という期待感を持たせる会となった。
<第2回>
会議ではメンバーからカプ主にいくつかの質問が投げかけられた。今回の会議では「ハイモチのイメージにあったカバー曲をやってほしい」「無料チェキをやってみては」「季節感のある衣装がよいのでは」「統一した何かが衣装に1つほしい」」といった、様々な意見がメンバーとファンから出た。中でもは販売部の詩島萌々から、衣装について話しているときに「夏なら水着!」と大胆発言も飛び出し、ざっくばらんとした雰囲気の中ならではの意見が出た。
もう1曲のオリジナル曲「雨が止んだら出かけよう」を披露した後、「朝8新宿助けてハニー」のミュージックビデオを初公開。メンバーも初めてその場でミュージックビデオを見て大興奮し、嬉しさをカプ主と共有した。しかし、販売部の詩島萌々が「ついさっきスタッフさんからこれを渡された」とCD-Rを出した。CD-Rには前回手紙で登場した「社長」からのメッセージが。新たな社長指令として『先ほど公開したミュージックビデオはしばらく毎週水曜日の定期見学会でしか流しません。社員と公式Twitterのフォロワー数を合わせて3000人を超えたらWEB公開します。』この時点では、全アカウント合わせて1500人程度のフォロワー数であり、条件としては、かなり厳しい。あまりにも厳しい通達と共に、第2回は幕を閉じた。
<第3回>
その映像が終わると、一通の手紙が社長から届き、社員一同、次は何を言われるのかと不安に覆われながらも小澤綾乃が手紙を読んだ。
以下、人事異動の内容です。
営業部:詩島萌々 齋藤優
以上です
それぞれの部署には早速指令を出します
と相変わらず唐突かつ厳しい指令が飛んできた。新部署に異動となったメンバー。次々に社長から課される試練ミュージックビデオは無事に公開されるのか。今後も定期見学会含め、ますます“ハイモチ”の動きに注目が集まる。
そして、第4回となる定期見学会は、本日13日に行われる。ハイモチのライブデビューからちょうど2ヶ月の記念日であり、社員(メンバー)として活躍してきた齋藤優の退職公演となる。試練続きの“ハイモチ”からは、これからもますます目が離せない。