天才になれなくても「集中力」を鍛えれば天才に近づける | ニコニコニュース

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Inc.:天才が頭が良いのは当然です。しかし、天才は性格がおとなしいとか、人脈が広いとか、頭がボサボサだとか、ほかにも特徴がありますよね?

以前、偉大な芸術家のときにも同じような話題になったことがありますが、昔の研究によると、詩人や画家、著名な発明家のような、創造的な天才たちは、オープンマインドで、混沌や混乱、矛盾に対する耐性が高い傾向にあることがわかっています。しかし、奇抜な芸術家タイプではなく、トップレベルの科学者に注目すると、少し話は変わってくるようです。

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アイザック・ニュートンやリチャード・ファインマン(物理学者)など、偉大な科学者の伝記を書いた作家のJames Gleickは、「Big Think」の短い動画の中で、興味深いことを言っています。表面的には、ニュートンもファインマンもそこまで違いはないと言うのです。

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アイザック・ニュートンは独りでいることを好み、人付き合いが悪く、不機嫌で気難しく、敵と同じように友だちとも喧嘩をした人だったようです。リチャード・ファインマンは、社交的で面白く、すばらしいダンサーで、女性好きでした。

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Gleickはこのように述べつつも、ある一面をよく見てみると、同じ基本的な性質があると続けます。

集中しない天才はいない

すばらしい才能がある以外には、驚くほど違う2人が共に持っている性質は何かと言うと、一言で言えば、類まれなる集中力です。

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頭の中で独り考えているときにこそ、偉大な科学の発見が起こります。ニュートンもファインマンも、私が『The Information』で書いたチャールズ・バベッジ、アラン・チューリング、エイダ・ラブレスにも、このことが当てはまると思います。彼ら全員、私のような人間には耐えられないくらい、恐ろしいほどの集中力があったのです。

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最近の天才とも共通する興味深い類似点です。たとえば、ビル・ゲイツは(少なくとも若い頃は)、人並み外れた集中力を持っていたと言われています。マイクロソフトの共同創業者であるポール・アレンが、そのことに関するエピソードを話しています。

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ゲイツは、コードを書いているときはだんだん顔が前のめりになって、しまいには鼻がキーボードに触れそうになるほどでした。休憩に入って1~2時間ほど、うとうとしたあとでも、目を開けて画面をちらりと見ると、まばたきを2回して、中断したところから正確に作業を再開しました。超人的な集中力です。

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集中力は興味深い性質というだけでなく、優れた知的能力と違って、誰もが伸ばせます。もちろん、知識を伸ばすこともできますが、ファインマンやゲイツの圧倒的な能力は、常人は努力では到底追いつけないレベルです。しかし、集中力に関しては、携帯電話の通知をオフにして、誰にも邪魔されずに考える時間を確保する、というような簡単なアイデアを含め、努力で変えられる部分が大きいです。

当然ながら、集中力がつけば天才になれるというわけではありませんが、仕事には集中できるようになるでしょう。

The Productivity Secret You Can Steal From Geniuses|Inc.

Jessica Stillman(訳:的野裕子)
Photo by PIXTA.