M7.3が影響、地震広域化=「本震―余震」覆る―気象庁「一層注意を」 | ニコニコニュース

 気象庁の橋本徹夫地震予知情報課長は16日午後の記者会見で、熊本県阿蘇地方や大分県中部でもマグニチュード(M)5.3〜5.8の地震が続発したのは、同日未明に熊本県熊本地方でM7.3の大地震が起きた影響との見方を示した。

 橋本課長は、M7.3は1995年に淡路島北部で発生した阪神大震災と同レベルで、当時は京都府や滋賀県でも地震が活発化したと指摘。「余震が広域で非常に活発化している。気象状況も厳しくなる」と述べ、一層注意するよう呼び掛けた。

 気象庁は14日夜にM6.5、最大震度7の熊本地震が起きた際、これが本震と判断。余震は活発でも減少傾向をたどるとみていた。しかし、16日未明にM7.3、震度6強の地震が起き、新たに本震と位置付けた。

 橋本課長は「国内の内陸でM6.5程度の地震が起きれば、本震―余震パターンで推移するのが経験則。さらに大きな地震が起きたのは、(データがある1885年以降で)今回が初めてだ」と述べた。

 M7.3の地震は布田川(ふたがわ)断層帯、大分県中部の地震は別府―万年山(はねやま)断層帯の活動によるとの見方について、橋本課長は「(政府の)地震調査委員会が検討する」として言及を避けた。