面白い、ステキ、気になる、を共有したい…そんな思いが恵比寿ガーデンプレイス・グラススクエア広場に新たなコミュニティの場を生みだした。
その名も「COMMON EBISU」は、誰もが訪れることのできるパブリックスペースで、各自の読み終わった本で作る未来型図書館「感想文庫」や、本棚にあるアナログレコードはターンテーブルを使って視聴できるほか、不定期にトークショーやセミナーその他ワークショップも開催される。
これを記念して15日の夜、同場所にてプレオープニングイベントが行われた。さっそく「感想文庫」には、来場者が本を持ち寄り、好調なすべり出しを見せる。
「感想文庫」は、自分が影響を受けた本、誰かに読んで欲しい本を自由に持ちこみスペースに並べる、いわば“市民による、市民のための図書館”だ。持ち込み時には感想カードを渡され、その本への思いを書き込むことができる。さらに、新たに本を借りた人も感想を書く。こうして、本への思いがどんどんと積み重なっていく仕組みだ。
企画を主催した恵比寿新聞編集長の高橋賢次氏は「本を通したコミュニケーションを実現したかった。本を寄贈した人がまたこの場を訪れて、別の人の感想が書いてあったら、なんだかうれしいじゃないですか」」と語る。SNSで簡単に他人と繋がれる現代だからこそ、このアナログさは新鮮に映る。
イベントには数多くの関係者が駆けつけ、この新たな試みを祝福した。また、「感想文庫」の名付け親であるコピーライターの阿部広太郎氏も姿を見せ、高橋氏らとともにトークショーを行った。阿部氏は、東進ハイスクールの講師である林修氏の「いつやるか?今でしょ!」を発掘した人物としても知られている。
スペースや恵比寿の未来について多くの意見が飛び出すなか、盛況のうちにイベントは終了。恵比寿ガーデンプレイスという、この街を象徴する施設に新しい風が吹き込んだ。
「COMMON EBISU」は期間限定で8月31日まで。これからの予定として、ウェブでは発見できないスーパーローカルな恵比寿の魅力を伝えるガイドブック「EBISU CITY GUDE」の制作や、ジャーナリストの堀潤をゲストに招く「伝える人になろう講座」などが控えている。