死刑囚、2件の殺人関与告白=不明男性か、山中捜索へ―警視庁
2003年の前橋市スナック銃乱射事件で死刑が確定した矢野治死刑囚(67)が、2件の殺人事件への関与を告白する文書を送っていたことが18日までに、捜査関係者への取材で分かった。警視庁はこのうち、神奈川県伊勢原市の山中に埋められたとされる男性について、近く捜索する方針を固めた。約20年前から行方不明になっている不動産会社代表の可能性があり、警視庁が調べている。
捜査関係者によると、男性は伊勢原市に住み、東京都新宿区にあった不動産会社の代表理事だった。小田急線伊勢原駅前に所有していた土地の利権をめぐり、トラブルに巻き込まれていたという。約20年前に突然、行方が分からなくなった。
同死刑囚は文書で、この土地の権利を取得するため、1996年ごろに男性を殺害するよう暴力団関係者(故人)に依頼したとしている。遺体は知人が埋めたという。
矢野死刑囚は男性2人の殺害に関与したと告白する文書を警視庁に提出。同庁が同死刑囚や周辺者への聴取を進めていた。