M7.8の地震、死者233人=沿岸部で被害、緊急事態宣言―エクアドル | ニコニコニュース

 【サンパウロ時事】南米エクアドルの太平洋沿岸で16日午後6時59分(日本時間17日午前8時59分)ごろ、強い地震が発生し、コレア大統領によると、少なくとも233人が死亡した。米地質調査所(USGS)によれば、マグニチュード(M)は7.8。日本への津波の影響はない。西部を中心に各地で建物や陸橋が倒壊するなどしており、政府は6州に緊急事態を宣言。被害状況の確認を急ぐとともに、軍や警察を投入して救助活動を行っている。

 震源地は首都キトから西に約170キロで、震源の深さは約19.2キロ。1979年以来の大きな地震で、今回の地震では前後にもM5級の揺れが確認されている。

 イタリア外遊中だったコレア大統領はツイッターを通じ、帰国を急ぐ方針を表明した。また、帰国後は直接、被災地入りする考えを明らかにした。

 在エクアドル日本大使館によると、日本人の被害は確認されていない。

 地元メディアは、沿岸部のマナビ州で橋が崩れ落ち、多くの家屋が倒壊するなど最も甚大な被害が出ていると報じた。最大都市グアヤキルでも死者が出ており、多くの住民が屋外で夜を過ごした。夜が明けるとともに、各地の被害状況が明らかになりつつある。

 メキシコやコロンビア、ベネズエラなど周辺国は、支援部隊を派遣すると相次ぎ表明。コレア氏は「海外からも救助が行われる」と訴え被災者を鼓舞した。一方で、国民に建物倒壊などによる2次被害への警戒を呼び掛けた。

 エクアドルは石油輸出国機構(OPEC)の加盟国。ロイター通信などによると、地震による石油生産への影響はないものの、震源地に近いエスメラルダスは製油所が操業を停止した。周囲の停電は回復した。

 AFP通信などによると、隣国ペルーの北部やコロンビアの南部でも強い揺れが感じられたが、被害は確認されていない。