中国のネット上で「日本に旅行してきました」と宣言することは、結構勇気のいることなのかもしれない。中国メディア・捜狐は16日、「日本に行ったら、友情の船が転覆した」というマンガが話題になっていることを伝える記事を掲載した。
記事が紹介したのは、昨今中国のネット上で人気を集めている「友情の船が転覆した」という3コママンガをアレンジしたもの。1コマ目では小さな木船の左右両側の縁にペンギンが1羽ずつ腰かけており、2コマ目では日常でありがちな些細な事が起きる。それによって船のバランスが崩れ、3コマ目には転覆するのだ。
「日本に行ったら、友情の船が転覆した」編では、1コマめで一方が「日本に行ったんだって?」と尋ねる。続いて2コマ目で「アダルト動画を転送してくれ」と言うと、3コマ目で船がひっくり返る。ほかにもバージョンがあり、2コマ目がそれぞれ「戦争になったらどうするんだ?」、「代理購入してきてくれたんでしょ?」、「日本語話してみなよ」、「日本語は覚えやすいよね。中国の文字だらけだもん」、「雅蠛蝶(ヤメテと読む)、ってどういう意味?」、「日本なんか行ってどうするんだよ」、「売国奴になりたいの?」となっている。
こういうマンガが出回り話題となるということは、少なからぬ人が「日本へ行った」と友人に話した際に起こり得る「あるある」だと認識していることの裏返しではないだろうか。笑いを誘う3コマ漫画ではあるが、日本人としてはちょっと複雑な気持ちになる。
なお、「ヤメテ」は日本のアダルト動画ファンたちの中では「『女優』がとてもよく使う言葉」として認知されているとのこと。最近ではネット上で広く使われ始めているようである。自分が中国旅行に行った時、あるいは日本旅行にやってきた中国人観光客と交流した時、若い男子などから「ヤメテ」と連呼されても、驚いてはいけない。知ってる日本語を披露したいだけなのだから。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)