平常時でも役立つ 鍋やフリーザーバッグを使っての「サバイバル炊飯」 | ニコニコニュース

平常時でも役立つ 鍋やフリーザーバッグを使っての「サバイバル炊飯」
おたくま経済新聞

熊本地震をきかっけに、「サバイバル炊飯」が注目されています。

急に起こる災害。発生したら状況にあわせて、その時ある調理器具と食材を使い調理しなければなりません。そこで今回は、ネットで話題になっているサバイバル炊飯の一つフリーザーバッグを使った炊飯と、これまで紹介した時短レシピを応用した麺類を少ないガス量でゆでる方法をご紹介。

【画像付きの元記事はこちら】

■ネットで話題のフリーザーバッグ炊飯

【材料】
・フリーザーバッグ:1袋
・水:0.5合
・米:0.5合 ※無洗米なら尚可。

【やりかた】
1:お米と水を1対1の割合で袋に入れる。入れたらきちんと空気を抜く。なお、この方法は1合ぐらいまで。以上炊く場合には袋をわけるなどしてください。

2:大きめの鍋に袋が7割浸る程度水を入れ沸騰させる。
この時使う水は、飲用水じゃなくても可能。海水、川水などあるものが使えます。飲用水以外を使用する場合には、袋を取り上げたあと外側を綺麗にふいて衛生面に注意してください。

3:沸騰したら中火にして蓋をしないままお米の入ったフリーザーバッグを入れて15分。この時フリーザーバッグが水のひたっていない鍋側面に触れないよう見守る事が重要。触れたら溶けます。なお、ゆで水に海水を使う場合には沸点が異なるため様子をみながら時間を調整してください。

4:15分たったら火を止めて、そのまま10分置いて蒸らす。とりあげて蒸らしても可。

5:蒸らせば完成です!ただしこの方法は少しお米がゆるく炊きあがりがちなのが難点。お米の質により入れる水の量を若干減らすなど調整してください。

【豆知識:計量カップを使わずお米を計る方法】
計量カップがない状況も想定されると思います。その時、女性の手の場合だとひとつかみで約1/4合。2つかみで1/2合。4つかみで1合となります。
男性ですと“軽く”ひとつかみで約1/4合です。
人により手のサイズが違いますので、できれば自分の手で1つかみ何合分か普段量っておく事をお勧めします!

■水漬け麺で貴重なガスを節約!

震災の時、お米はないけどストック乾麺はある!という状況があるかと思います。でも普通にゆでると10分ぐらいかかるため、貴重なガスがもったいないという事も。特に携帯ガスの場合にはいつ買えるかわからないため貴重です。そこで便利なのが「水漬け」。時短レシピとして「水漬けパスタ」が有名ですね。それと同じ方法のもうちょっと簡易版。今回はパスタ、素麺、そばの3つで行いました。

【やりかた】
1:フリーザーバッグや平たい容器に乾麺を入れる。水は麺が浸る程度。

2:パスタは1時間半、素麺は10分~15分、そばは45分漬ける。
時間が計れない時には、麺がふにゃっとなっているかで確認してください。ふにゃふにゃになっていればOKです。 ※今回の実験では漬け時間短縮のため、パスタを半分に折って1時間だけ漬けました。

3:漬けたら鍋に水ごと取り出し沸騰させる。大体強火で1分~2分ほどで沸騰するのでガスの節約になります。

4:沸騰したらさっと1回麺を混ぜ、ざるに上げて完成!あとは好みのソースやあるタレで食べるだけ。
なお、素麺やそばは水に余裕があれば、さっとぬめりをとってください。

【豆知識:平常時では時短レシピとして使えるよ!】
この方法は本来、時短レシピとして考案されたものです。そのため平常時に行う場合には、漬け水とゆで水は分けてください。
ゆで水は新しいものを使うと、ぬめりも取れ美味しくモチモチ麺が味わえます。

また漬ける時間ですが、パスタは水に漬けたまま冷蔵庫で1日程度漬け置きできます。素麺はすぐに伸びるので、漬け置きはお勧めしません。そばは1時間半くらいまでなら漬けたままでも大丈夫です。

■おまけ:普通の鍋で10分炊飯

フリーザーバッグの炊飯は、基本的には調理器具が何もない危機的状況のケース。しかし実際には自宅でそのまま過ごすという人も多いはず。その場合、「ガスは通ってる」「ガスボンベはある」という人に限られますが、ガスを使ってご飯を炊く方法を最後にご紹介。

【やりかた】
1:お米1:水1の割合で鍋に入れる。

2:蓋をして強火で沸騰させる。途中中を覗いても大丈夫。沸騰したら弱火にして10分。

3:10分後に火を止める。お焦げが好きな人は火を止めるまえに、強火にして30秒から1分して火を止める。止めたら10分そのまま蒸らす。

筆者はこの方法を何度か試していますが、最大3合まで炊いた事があります。慣れると普段の電気炊飯よりも美味しく炊けるようになります。

被災してから初めて炊くのではなく、普段から何度か試してみる事お勧めします。

(文:宮崎美和子)