【ワシントン時事】オバマ米大統領は来週初めにも、5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)出席に合わせて広島を訪問するかどうか最終判断する。訪英中のオバマ氏は22日、ロンドンでの記者会見で、広島を訪問するかどうかを聞かれて「アジア入りするまでその質問は待つべきだ」と回答を避けた。ホワイトハウス高官によると、国家安全保障会議(NSC)は米大統領の被爆地訪問に対する米世論を「前向き」と判断し、大統領に訪問案を提示している。
オバマ氏が広島訪問を決断すれば、現職米大統領として初めて。2009年に「核なき世界」を訴えてノーベル平和賞を受賞した外交レガシー(遺産)の一つとなる。
オバマ氏は現在、中東・欧州を歴訪中で、25日の帰国後に日米両国の政治情勢や世論を慎重に見極め、判断する。NSC報道官は22日、「大統領の訪問先は現時点で何も決まっていない」と述べた。大統領の訪問先を事前調査するための「先遣隊」も22日時点で広島を訪れていない。