日本と中国は隣国同士、日中が共存するために必要なことは=中国 | ニコニコニュース

日本と中国は隣国同士、日中が共存するために必要なことは=中国
サーチナ

 日中関係に改善の兆しが見えない一方で、草の根とも言える民間の交流は活発化している。中国人旅行客が大勢日本を訪れ、真実の日本を体験しているほか、メディアや企業間の交流も日中関係の改善に向けて重要な意味を持つといえるだろう。

 中国メディアの環球時報はこのほど、日本と中国は隣国同士であり、日中が共存するためには相手の美点を見つけることが第一歩であるとしたうえで、中国のメディア代表団がこのほど訪日し、代表団の関係者の言葉として「日本は高、精、細の3つの文字で総括できる」と論じた。

 記事が挙げた「高」は、新しい技術や産業が経済全体に占める割合が多いという意味で使われている。日本人には骨の髄まで危機意識が浸透しているとしたうえで、日本がこれまでさまざまな産業を高度化させてきた背後にはいずれも現実における危機があったと主張。日本人はピンチをチャンスに変えることのできる敏感な嗅覚を持っていると主張、現在の日本は経済発展と産業の高度化に向けた突破口を「新エネルギー」に見出しているようだと論じた。

 さらに、「精」については日本製品の「精緻さ」の意味で使用しており、日本人は「細部にこだわり、品質に対する要求は厳しい」と指摘。日本には本物の政治家や戦略家は少ないが、本物の職人がいると指摘し、弛まぬ努力によって精緻さを求め、極致にこだわることこそ日本式の哲学であると紹介した。

 また記事は、「細」について「日本の社会全体における管理の細やかさ」の意味だとしたうえで、日本は貧富の差が小さく、治安の良い社会を構築しているうえ、日本人は寿命も長いと指摘。こうした事実は社会の優れた管理による賜物であるとしたうえで、中国にとって社会の管理システムが完備された日本は学ぶべき対象であると主張した。

 中国のメディア関係者が日本を訪れ、自らの言葉で中国の読者に向けて情報を発信することは非常に有意義なことだ。記事では、日本が中国を今なおリードしている点について論じたうえで、中国は日本に学ぶべきであると主張しているが、これは中国が日本を超越しようとする意欲があることを示すものであり、日本と中国は互いに切磋琢磨しながら成長することが健全な関係と言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)