更年期障害は、まず生理不順や月経量が変わる「生理の変化」から始まりますが、肩こり、腰痛、頭痛、かゆみといったおなじみの体の症状も、実は更年期障害である場合があります。
「生理の変化とともに症状が複数出たら、婦人科や更年期外来を受診しましょう。その後、症状に対応した病院に行く方が、原因がわからずいろいろな病院を回る苦労を避けられます」と教えてくれたのは、いけした女性クリニック銀座院長の池下育子先生です。
更年期に起こる体の症状
●頭痛がする、頭が重い
更年期障害以外にも、高血圧や眼精疲労、中耳炎など原因となる病気は多いですが、中には脳腫瘍など命に関わるものもあります。痛みが強かったり、長く続くなら脳神経外科へ。
●腰痛、背中の痛みがある
背中の痛みは、心臓や腎臓の病気、胃がんも考えられるので、ひどい場合は内科へ。姿勢や動作で痛みが変わる場合は、整形外科を受診して。
●手足がしびれる、皮膚がかゆい
骨の変形で神経が圧迫されしびれが出たり、関節リウマチでは指先に感覚異常が出ることもあります。しびれや指先の感覚異常がある場合は整形外科を受診しましょう。
●肩、首のこりがひどい
眼精疲労や老眼が原因の場合は、眼科の受診で解決することもあります。関節痛や頚椎の病気の場合もあるので、ひどい痛みが続くなら整形外科へ。
●ひざが痛い、手足がこわばる
関節リウマチは免疫の病気で、血液検査などで原因が特定できます。変形性関節炎は、関節の軟骨がすり減る“骨の老化”。いずれも整形外科を受診して。