熱い風呂の前で「おい、押すなよ。絶対に押すなよ」と叫ぶやり取りを「日本の伝統芸能」と紹介するユニークなCMが以前あったが、中国メディア・捜狐は24日「おい、沖縄には絶対に行くなよ」とする記事を掲載した。思わず、「これは逆の意味です」を付けたくなる。
記事は、間もなくやって来るメーデー連休の旅行計画を立てている人びとに対して「重ねて言っておくが、日本旅行で沖縄は絶対に行くな」と呼びかけ。その「理由」について12点紹介している。
紹介されたのは、その美しさに我を忘れて思い出せなくなる青い洞窟、水槽を見上げっぱなしで頸椎を傷めそうな美ら海水族館、その場が離れられなくなり蚊の餌食になる離島の星空、石段で足がガクガクする首里城、興奮しすぎて貧血を起こしそうな具志川の闘牛、見たら人生への未練がなくなりそうな古い宇利大橋の絶景、心地よいのんびりさにうたた寝したら誘拐されそうな由布島、ウミガメと泳ぎの競争で負けて挫折感を味わう可能性がある座間味島、「ここは日本じゃないのでは」と精神錯乱状態に陥りかねない西表島、大自然が作った神秘的な光景に顎が外れそうなガンガラーの谷、美しさに涙が止まらなくなる日没のビーチ、旨いものだらけで正気を失いそうな国際通りの12スポットだ。
真に受けたら憤慨しそうなひどい説明だが、もちろんそれは冗談。その形容がひどければひどいほど、「ここは行っておかなければ必ず後悔する」というおススメの観光スポットになるわけだ。記事は「どうだ、人を引き付けない物は何もない沖縄に、ちっとも行きたくなくなっただろう」としたうえで、「もしそれでも行きたい、と言うのなら、たくさんお金を貯めることだ。なぜなら、1回行けば、2回、3回と行きたくなってしまうからだ」と結んだ。
メーデー連休に限らず、夏や10月の国慶節、さらにその先の連休も、きっとこの記事の言いつけを全く守らず沖縄を訪れてすっかり魅了され、1度だけではやめられなくなってしまう中国人観光客が続出することだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)shihina/123RF)