労働者の幸せとニートの幸せ、あなたならどちらが羨ましいと感じるだろうか? というのも、先日「教えて!goo」では「労働者VSニート……○○なら労働者よりニートの方が幸せ?」という記事をリリースした。これについて配信先の「ニコニコニュース」で、600以上もののコメントで議論が盛り上がっているのを発見。
冗談を含め「働かずにお金が得られれば、ニートになりたい」という声はよく耳にするが、そうでなければ進んでニートになりたい人は少ないように思う。今回はその真相を確かめるためにも、ニコニコニュースのユーザーが寄せてくれた意見を参考にしながら、若年層の本音を探ってみたい。
■一生分のお金があるならニートの方が幸せ!?
ここでのニートは、15歳から34歳までの若年層で家事、通学、就業、職業訓練を受けていない者を指す言葉として考えてみたい。
いつからかニートという言葉が世の中にすっかり普及し、「働かないことが羨ましい」とニートへの憎まれ口を叩く光景も珍しくない。厳しいニートへの風当たりだが、果たしてこうした中でもニートの幸せを「羨ましい」と感じている人はいるのだろうか?
「一生遊んで暮らせる資金があるなら喜んでニートになります」(バザさん)、「金が有り余ってるならニートの方が幸せだよ」(アルフィさん)、
「ニートに決まってる。あれは『親が金持ち』という前提がないと基本成り立たない」(とってもこいこさん)、「ニートになれる金があるならニートだろう。ほとんどの人はそんなものないから働いてるわけで」(muraさん)
寄せられたコメントを遡って覗いてみると、どうやらニートでも働かなくて済むお金があるなら、労働者よりもニートの方が幸せと感じている人が多いようだ。仕事の苦労や疲労が大きいほど、そう感じてしまう人が少なくないのかもしれない。
そうではなくても医療、年金、介護等の社会保障、結婚して子どもが生まれれば教育費、家を建てればローン……と、将来に渡って考えなければいけないお金の問題は山ほどある。
そうした現実を考えると、一般的には定年するまで働かなければならず、お金があるならニートの方が羨ましくなってしまう気持ちも分からなくはないかもしれない。
■お金を得るだけが労働者の幸せじゃない!?
だが、一方で労働者の方が幸せという意見も寄せられていた。
「程よい労働だと思うよ、好きでニートしてる人ばかりではないし」(あずまにゃんさん)、「仕事が面倒でもやはり労働者のほうが良いと思う。お金が入るし休暇に入った時の充実感が違うだろうし」(ネギとろさん)、
「無為に時間を過ごすよりバイトでもなんでもしてる方がいいと思う」(jinさん)、「お金が無い時点で労働者の方が良いし。同僚や諸先輩、上司とコミュ取るのも楽しいので」(しまおうさん)、
対比が労働者とニートのため、ついお金の問題に焦点が当てられがちだが、仕事から得られるのは何もお金だけではない。仕事から得られる充実度、交流関係、自分自身の成長……と、仮にも一生分のお金が確保されたニートでも、これらが得られないのは寂しいようにも思う。
仕事が辛かったり、面倒くさかったりすると、つい「働きたくない」「会社に行きたくない」と思ってしまうが、あくまでも仕事あっての感情ということだろう。
柚木深つばさ(Yukimi Tsubasa)