自民党がホームページ(HP)に「学校教育における政治的中立性についての実態調査」と題する掲示を設け、教育現場で「不適切」な事例があれば同党に報告するよう読者に呼び掛けていることが9日、分かった。

 選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられたことに伴うものとみられ、「中立性を逸脱した教育を行う先生方がいることも事実」「偏向教育を行うことで、特定のイデオロギーに染まった結論が導き出されることを危惧している」などと記述。問題があるケースについて、電子メールに具体例を書き込んで送るよう協力を求めている。

 これに関して民進党の枝野幸男幹事長は、青森市で記者団に「自分たちは権力者だから言うことを聞け、異論を許さないと。いよいよ国民にそういう姿勢を見せてきた」と批判。共産党の志位和夫委員長は東京都内で「思想信条、表現、内心の自由に立ち入る調査だ。恐ろしいことだ」と語った。