○過去最高の応募点数で来年は「50,000人の写真展」へ?!
富士フイルムは7月15日から、「“PHOTO IS”想いをつなぐ。30,000人の写真展2016」をスタート。メインとなる会場は全国で7つあり、そのほかサテライト会場が22カ所と三大鉄道博物館会場を含め、全国の計32会場で順次開催していく。動員100万人を目指す。
メインの7会場は、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡。なお、東京会場は富士フイルムスクウェア(1F+2F)、B1アトリウム、プラザB1メトロアベニューという3会場に分かれているので注意したい。サテライトの22会場は、旭川、函館、秋田、盛岡、新潟、石川、長野、水戸、横浜、甲府、静岡、三重、奈良、和歌山、松江、岡山、愛媛、宇部、長崎、熊本、宮崎、沖縄。
開催を前に開かれた記者説明会では、富士フイルムの松本氏が「写真を撮る喜び、プリントを飾る楽しさを感じていただきたいく」と、この試みが2006年に「10,000人の写真展」として始まった経緯を紹介。2013年からは「30,000人の写真展」と拡大したが、2016年は昨年比で19%増となる41,964点もの写真が応募された。「社内からなんで40,000人としないんだ、と言われるほど」(松本氏)。
基本的に「“PHOTO IS”想いをつなぐ。30,000人の写真展2016」は、出展者がA3サイズのパネルを使い、写真の「お店プリント(写真専門店や現像所で作成したプリント)」、タイトル、メッセージ、掲載希望の会場を添えて応募する。それだけで会場に公開されるという、ハードルの低い参加型の写真展であることがポイントだ。
サムネイルサイズの小サイズ画像を多数並べたシャッフルプリントや、富士フイルムのインスタントカメラ「チェキ」で撮影・出力した写真を貼り付けたチェキプリントも、一般部門で展示される。
また、来場者が出展者にメッセージを送れる「絆ポスト」によって、双方向のコミュニケーションを取れるようにもしている。昨年(2015年)は、絆ポストで約43,000件のメッセージが寄せられたそうだ。写真を通じて人と人の心がつながる点が評価され、公益社団法人 企業メセナ協議会による「MECENAT AWARDS」にて、2015年の優秀賞を受賞した。
一般部門以外には、昭和の時代に撮影した懐かしい写真を展示する「よみがえる昭和の写真」部門、鉄道写真を三大鉄道博物館(大宮、名古屋、京都)で展示する「鉄道のある風景」部門、スマートフォンから(プリントアウトせずに)直接応募して、特定の人に向けたメッセージを添えて展示する「あの人に届けたいフォトレター」部門がある。
著名人と写真家の10名がそれぞれ10作品を選ぶ「心に響いた100選」は、応募者が希望した会場以外でも、メインの7会場とサテライトの22会場で展示するというものだ。「鉄道のある風景」部門では、鉄道写真家の中井精也氏がセレクトした「心に響いた作品」(20作品)を、三大鉄道博物館会場で展示。サテライト会場は地域密着型の小規模展示となるが、「熊本地震被災応援作品」の熊本会場もオープンする。
加えて、以下のコラボレーション展示企画も行われる。
・メイン会場+沖縄会場
若手フォトグラファーグループ「パイオニア・グリーン・サークル」が、「家族が一緒にいる幸せ」をテーマにした家族写真『"PHOTO IS"家族の絆展』。
・東京会場+大阪会場
JAの協力による『写真で感じる日本の「食」と「農」』の展示。
・メインの7会場
写真を使って日常を楽しむ「壁アルバム」の提案や、スマホ de チェキ「instax SHARE SP-2」と、富士フイルムのミラーレスデジタルカメラ「X」シリーズの体験コーナー、写ルンです30周年を記念した特別展示。
(小林哲雄)