Android 6.0 Marshmallowからの新機能に「システムUI調整ツール」というものがあります。ただ、こちらは通常ではメニューに出てこず、ちょっとした操作を行うことで表示される隠しメニューとなっています。ビルド番号を連打すると出てくる「開発者向けオプション」と同じように、普通は弄らなくてもいいものですが、必要な人には便利なものです。
以下の手順でシステムUI調整ツールを出すことができます。
注意書きにもあるように、これは一部の方向けの機能であり、内容も今後変更がある場合があります。
なお、システムUI調整ツールが有効になると、クイック設定パネルの設定アイコンが、横にスパナの付いたものになります。
システムUI調整ツールには今のところ、以下のメニューがあります。
「クイック設定」では、クイック設定パネルに表示されるアイコンを並べ替えたり、必要のないものは削除することができます。ただし、Wi-FiとBluetoothはほかのアイコンと同じ行に表示することはできません。両方消す事はできます。
「タイルを追加」からは最初から表示されているもののほか、「ブロードキャスト」というボタンを配置できます。これは単体では特に機能を持ちませんが、他のアプリと連携して機能を持たせることができます。
必要な物を厳選して、2行に収まるくらいにすると、通知も2つは表示できていいですね。
「ステータスバー」では、その名の通りステータスバーに表示されるシステムアイコン、つまり右側に表示されるアイコンの表示/非表示を切り替えられます。全部非表示にしてもバッテリーと時計は残ってしまいます。
このあたりは、Xperiaなど独自に実装している端末もありますね。
「内蔵電池の残量の割合を表示する」をオンにすると、ステータスバーのバッテリーアイコンに残量数値が表示されます。通常はアイコンでだいたいの残量しかわかりませんが、これをオンにすればちゃんとした数値がわかります。
これはAndroid 4.4以降でも『パーセント・イネイブラー』などのアプリを使って簡単に実現できますが、スマホだけで簡単にオンオフできるようになりました。
「デモモード」をオンにすると、ステータスバーの表示がWi-Fi、モバイルデータは強度最高、時間は6:00を示すようになります。この状態で機内モードにしたり、PCと接続してもそれらのアイコンは表示されません。開発者の方がPCに繋ぎながらアプリのスクリーンショットを撮る場合などに便利ですね。
システムUI調整ツールが必要ない場合は削除することもできます。方法は2つあり、1つは最初と同じようにクイック設定パネルの歯車アイコンを長押しすること、もう1つはシステムUI調整ツールの右上の3点メニューから「設定から削除」をタップすることです。
削除するとシステムUI調整ツール内で設定していた項目もすべて無効になります。削除しなくても、デメリットとしては「クイック設定パネルのアイコンにスパナがつく」「設定の最下部にメニューが追加される」というくらいでしょう。使わないのにそれらがあるのが嫌だ、という場合はこの方法で削除しましょう。
システムUI調整ツールで可能になる項目はほとんどが本当に「一部の方」向けです。とはいえ、「内蔵電池の残量の割合を表示する」などは(代替手段もあるとはいえ)誰にでも便利な機能だと思います。これらの機能に魅力を感じる人はぜひ試してみてください。