インターネット発展途上でありがちだったこと 「23時にテレホ接続」「大容量無料ホームページ」 | ニコニコニュース

ゴゴ通信

ゴゴ通信の元の記事はこちらからご覧ください

今はブロードバンド環境が当たり前でインターネットをしていてもストレス無くウェブサイトの画像や動画を閲覧することが出来る。しかしネットが普及しはじめた1990年代後半はまだまだインフラも整っておらず、回線速度も今のように速くはなかった。回線の速度だけでなく、個人の発信方法が今とは異なっている。

そんな懐かしのインターネット発展途上時代にありがちだったことをまとめてみた。

・自己発信はSNSやブログではなくホームページ

当時のインターネットにはSNS(TwitterやFacebook)は無く、更にブログも存在していなかった。そこで個人が自己発信の場として活用したのが、ホームページである。ブロバイダ契約するとホームページが持てるのだが、この頃は無料ホスティングサービスが溢れていた。
特に人気があったのはホームページの容量スペースだろう。プロバイダのホームページ容量が数メガなのに対して、この無料ホスティングサービスは12メガ、20メガ、30メガという大容量を提供していた。世界的に有名だったジオシティーズも当時は4メガしか提供していなかったが、現在は100メガを提供している。
無料で使うには訳があり、ウェブサイトに広告が表示される仕組みとなっている。広告の表示方法を様々で上部か下部に埋め込みで自動表示、もしくはポップアップとなる。
普通にホームページを作るだけなら数メガで十分なのだが、当時は大容量を必要とした人が多かったようだ。

・23時に回線接続

今のように24時間つなぎ放題ではなく、テレホーダイという指定電話番号にのみ掛け放題となるNTTのサービスがあった。これは深夜23時から翌朝8時までテレホーダイ料金1800円を支払い指定した電話番号が固定料金になるというもの。当時のインターネットはプロバイダに電話番号を指定し、ダイヤルアップを行っていたので、プロバイダの電話番号をテレホーダイに指定することにより深夜はネットつなぎ放題となる。
しかし23時になると回線接続する人が溢れ、なかなか接続出来ない状況となっていた。そんな時に現れたのが自動ダイヤルツールやリダイヤル規制解除ツール。Windowsのフリーソフトで、指定したアクセスポイントに自動的に接続してくれるというもの。テレホーダイも通常の電話番号より、ほとんどがインターネットのアクセスポイントのために使われていた。

・FALSHブーム

発展途上時代から少し経つと今度はFLASHがブームとなる。FLASHは旧マクロメディア(現、Adobe)が開発したオーサリングソフトで、ディレクターというソフトをもっと身近にしたもの。そしてナローバンド回線でも快適にアニメーション再生ができるようにとベクターで映像作成できる。
世界中で流行りウェブサイトで使われるようになった。中にはFLASHのイベントまで開催されるほど。

・その他にも……

インターネット発展途上時代と言えばブログが無かったため個人のホームページで日記を所有する人が多かった。しかしその更新はHTMLで自ら更新しなくてはならず、今のブログのようにシステムが出来上がっていたわけではない。そんなことから「更新が面倒」「ネタが無い」などの理由で更新が滞る日記が続出。

今のなんでも出来るインターネットより、昔の制限のあったインターネット時代の方が楽しかったという人もいる。限られた時間、限られた帯域や速度でどれだけ頑張れるか、そこから面白いコンテンツが産まれ今のネット文化に繋がったのではないだろうか。

今では携帯で動画を見てゲームを遊んで……当時は考えもしなかったことばかりである。