日本で最初のウェブページが登場したのは1992年。つまり、2016年は日本でウェブサイトが誕生してから24年。人間なら大学を卒業して社会人になっているぐらいの年齢です。
本格的にインターネットが国内で流行したのは90年代後半からですが、かつて人気だったサイトは現在どんな姿になっているのでしょうか? 今回は同窓会気分でかつてのサイトの今を調べてみることにします。
インターネット黎明期に「2ちゃんねる」で大いにネタにされた「愛生会病院」を覚えていますか?
調査の結果、2013年に愛生会病院はやはり閉鎖していました。
小学校のころイジられまくっていた子が立派な大人になっている印象を受けます。寂しいような気もしますが、立派になってよかったと思える良い変化の仕方です。
2000年以降に始まったフラッシュ黄金時代に人気で、「ペリーのお願い」や「千葉!滋賀!佐賀!」などのコンテンツを楽しんでいた頃の方にはとても懐かしいサイトです。
なんと、こちらのサイトは現在でも絶賛稼働中でした。
http://29g.net/
「仮想世界に生きる電子の妖精」は、現実の少女よりも空想(バーチャル)の少女が好きというニーズに応えるために生まれたネット・アイドルを掲げたテキストサイト。2000年代にウェブに親しんだ人間の趣味と世界観がこれでもかと詰め込まれています。
「永遠の12歳」であったちゆが今どうしているのか? 調べてみると、更新頻度が激減しており、最終更新日は2015年3月31日の「『キマシタワー』の普及について」でストップしていました。
http://tiyu.to/
一体ちゆに何があったのか? さらに調べを進めてみると、どうやらちゆはインターネットを飛び出し、三次元での出版業にいそしんでいた様子。しかし、そちらの方もかんばしく無く、現在は活動そのものが完全にストップしている状況です。
そう、ネットアイドルだったはずのちゆはネットをすでに卒業していたのです。さらにその後、案の定の急降下……懐かしのサイトを見る時には、こうした切なさを味わうこともあります。
ネット上で絶大な人気を誇った「絶望の世界」。ネット黎明期における小説サイトとしてネットのアングラ層に絶大な支持を得ていました。
学校でいじめを受けている「僕」が一人称によって日々の日記をリアルタイムで更新していくという形式をとっていました。以下の強烈な冒頭の文章で当時の鬱屈としたネットのアンダーグラウンド感を思い出される方も多いでしょう。
「11月9日(月) 晴れ
2004年2月まで連載が続いたのち更新が途絶え、同年5月24日深夜にこのサイトは閉鎖。管理人最後の投稿は「このサイトは閉鎖しました。中途半端で申し訳ないです。長い間本当にありがとうございました。いつかきっと出直してきます・・・」となっています。
閉鎖後もファンによっていくつかのミラーサイトのみが現存。ミラーサイト内の掲示板には未だに感想が書き込まれており、書籍化を希望する声もあります。しかし、肝心のサイト管理人は行方不明。
有名サイトでなくとも、当時見ていた個人サイトが今どうなっているのか、自分の目で確かめてみるとおもしろいかもしれません。