子ども時代、あなたは何をして遊んでいただろうか。教室では昨晩のテレビで盛り上がり、放課後はゲームで戦いを共にする。そんな思い出を持つ人も、多いのではないだろうか。
一方で、こうした遊びに混ざれなかった人もいるだろう。例えば家庭の方針でアニメは見させてもらえなかった、ゲームは禁止だったという人たちだ。現代でもこうした方針の下で育てようという親御さんはいるようで、ネットでは心配の声が上がっている。
「根本的に自己管理ができる人間に育てていかないと意味がない」という指摘も事の発端は、3月3日に2ちゃんねるに立ったスレッドだ。スレ主の姉が、自分の子供を「テレビと携帯とゲーム禁止で育てる」方針なのだという。一流大学へ進学させるために、勉強時間を確保するのが狙いだと姉は言うが、スレ主は「仲間外れにされるかもしれない」と心配する。
しかし、姉に伝えても「そんなんで仲間外れにする子は本当の友達じゃない」と、聞く耳を持たないらしい。
掲示板には、「かわいそう」「これが毒親です」といった声が多数寄せられた。たしかに、ゲームは子どもにとっては大きな話題だし、携帯はコミュニケーションツールとして必須だ。一人だけ禁止状態だと、友達の輪にすんなり入れず、後々変なコンプレックスを抱くことにも繋がりかねない。
「どんな友達作らせるつもりだよ、全く同じ環境の友達見つけとかないと、コミュニケーションはとれない、流行りは何も知らない、勉強しか出来ない馬鹿になるぞ」
「子供とはいえ付き合いもない他人ごときが勝手に真の友人かどうか決めるなよ 真の友人を判断するのは子供自身だ」
中には「根本的に自己管理ができる人間に育てていかないと意味がないだろう」と、本質的な問題点を突く人もいた。ネットでは、一律禁止に疑問を持つ人の方が多いらしい。
「抑圧は後から爆発するだけ」経験者は口を揃える似たような環境で育ったかつての子供たちからは、
「俺はこのせいで無気力人間になった気がする ゲームやってる奴の方が知的好奇心というか、なんだろうね 色々物事こなすのが上手いと思うんだよ」
と嘆く声もあった。自分の親戚がこうした方針で育った結果、いじめられて不登校になった事例も紹介されていた。
2ちゃんねるには過去にも、「ゲーム禁止の家庭で育ったんだけど」というスレッドが立ったことがあった。スレ主の家はゲーム禁止で習い事と勉強ばかりだったといい、「そのせいで未だにアニメやマンガのキャラは殆どわからん」という。周囲とも話が合わなかったといい、
「正直ゲームを自由にできた奴等が羨ましくてたまらない ポケモンとかモンハンとかロックマンとか」
と書いている。成長して自分でゲームを買ったら無性に悲しくなったと言い、「楽しいんだけど、もう友達とこんなことできないんだなって そもそも友達すらいないんだけど」と寂しげだ。
キャリコネニュースでは昨年11月、「『子供を将来オタクにしたくないからアニメは見せない』は逆効果! むしろ抑圧の反動でS級オタクに成長する!」という記事を掲載した。その際、幼少期にアニメを禁止されていた人が、成人して経済的自由を得てからより強くのめりこむ様子に納得の声が寄せられている。
今回のこの甥っ子さんが同じ轍を踏まないといいのだが……。