日本テレビ系『名探偵コナン』の高木刑事と小嶋元太、『ゲゲゲの鬼太郎』のねずみ男など、声優として知られている高木渉(50)。昨年、初めてテレビドラマに出演したNHK大河ドラマ『真田丸』の小山田茂誠役で一躍注目を集めてから、今も俳優として起用が続く“売れっ子”状態が続いている。
高木は、1988年にアニメ『ミスター味っ子』で声優デビュー。主な出演作にアニメ『はなかっぱ』(黒羽屋蝶兵衛、獅子じゅうろく博士)、『忍たま乱太郎』(平滝夜叉丸)、『GTO』(フジテレビ系)の鬼塚英吉などがあり、3月5日よりカートゥーン ネットワークで放送中の『ガーフィールド・ショー4』(毎週日曜 前10:00)では、オレンジ色のぽっちゃり猫・ガーフィールドを演じている。
今まで声優や舞台俳優として活動してきた高木だが、初の映像ドラマ出演となった『真田丸』の影響は特に大きかったようで、「自分の中に心境の変化があった」と振り返る。
「声優の仕事もテレビドラマの仕事も、役を演じるという意味では同じだけど、収録スタイルが全然違います。当たり前だけど、ドラマの撮影では台本を持ってないし、声をあてる絵も無い。1話分の収録にかかる時間も全然違うし、役を作っていく過程にも違いを感じました。アニメ・洋画の吹き替えと映像の仕事、それぞれに奥深く感じるものがあって、今は総合的に自分にとって必要な部分を抽出しながら役作りをしています」。
その後もフジテレビ系連続ドラマ『営業部長 吉良奈津子』にレギュラー出演、最近ではTBS系連続ドラマ『IQ246~華麗なる事件簿~』、同『A LIFE~愛しき人~』にゲスト出演するなど、今も起用が途切れない高木の活躍ぶりには「声優業界のみんなが応援してくれます。こうやってお仕事ができるのも全て周りのスタッフさんのおかげです」と感謝。今後も幅広く活躍できる声優が出てくることを期待する。
「声優の世界にも個性的なお芝居をする人がたくさんいるし、どんどん活躍の場が広がっていますから、声優がドラマ出演する機会はこれからもっと増えていくかもしれませんね。すでに歌の世界や映像の世界で活躍してる声優も多くいますし。そんな中で、僕も皆さんに期待される役者でいたいと思っています。まずは元気で、ひとつひとつ目の前にある仕事を丁寧にこなしていくだけです」。豪快な笑顔でそう話す姿を見て、周囲が活躍を喜ぶのも納得できる人柄の良さが伝わってきた。
■高木渉