70代女性2人死亡、トラブルか=男性刺され重傷―和歌山

 11日午後3時25分ごろ、和歌山市出水の長屋で「男性が包丁で刺された」と近隣住民から110番があった。県警和歌山東署によると、刺された男性(68)が重傷を負い、男性の部屋と向かいの部屋で、それぞれ70代の女性が倒れているのが見つかり、搬送先で死亡が確認された。

 東署によると、男性の部屋で死亡していたのは隣人の大樹花子さん(71)で、胸に包丁が刺さっていた。向かいの部屋で倒れていたのは住人の菅田民子さん(79)で、首に電気コードが巻き付いた状態だった。男性は脇の下を刺されたが命に別条はない。

 同署によると、男性は「部屋に来た大樹さんが『一緒に死んでくれ』と言って包丁で切り付けてきたため、逃げた」と話しているという。男性と大樹さんはそれぞれ夫婦2人暮らし、菅田さんは1人暮らしだった。

 県警は殺人事件の可能性があるとみて、トラブルの有無などを調べる。現場はJR和歌山駅から東に約900メートルの住宅街。