波乱の時期を迎えているUberだが、CEOのトラビス・カラニック(Travis Kalanick)は先月、両親がボートの事故に遭い、母親を失うという悲劇に見舞われた。カラニックはUberの改革の前にまず休暇を取って気持ちを静める必要があったようだ。トラビスは社員に向けて休暇を取ることを告げた。期限は明らかになっていない〔社員向けメモは原文に掲載〕。
カラニックは「この〔休暇〕期間中、会社はリーダーシップチームと私の指示によって運営される。きわめて重要な戦略的決定が必要になる場合は私が判断するが、リーダーシップチームには大胆かつ決定力をもって会社を前進させるため権限を与える。休暇の期間について現時点で予測するのは難しい。長くなるかもしれないし、短いものになるかもしれない」と書いている。
カラニックが復帰した場合も権限は縮小されることになるだろう。これは元アメリカ司法長官のエリック・ホルダー(Eric Holder)がUberに提出した調査報告と勧告に基づくものだ。ホルダーはセクハラ、女性差別問題を引き起こしたUberの企業文化について調査し、これを改めるための改革を提言した。ホルダーのレポートは「歴史的な経緯によりカラニック氏に集中していた権限の一部は上級経営チームのメンバーと共有され、あるいは移譲されるべき」だと勧告している。
Uberの取締役会はホルダーの勧告をすべて受け入れることを決定している。ホルダーの調査と勧告の内容は今日(米国時間6/13)、公開された。
カラニックが関係する勧告には以下のものも含まれる。
Uberは当面 CEOを欠いたまま新たな企業文化の建設という困難な(おそらくは長い)道に踏み出すことになった。
画像: Udit Kulshrestha/Bloomberg via Getty Images
〔日本版〕Uberとカラニックの進退問題についてはこちらの記事を参照。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)