俺「今日もいくのー」
悟空「なにいってんだぁ!早く強くなりてえだろう?」
俺「だって全然強くならないし」
悟空「おら先に行ってっからな。追い付いてこいよ」
チチ「……」
チチ「そんな俺が悟空さの修行についていけるはずないさ…」
チチ「でも、俺が純粋な地球人だなんて打ち明けたら不倫がばれちまうよ…」
チチ「いったいどうすれば」
俺「だってお父さん空飛んでずるいよ」
悟空「お前も修行すれば簡単に空くらい飛べるようになっからよ。遅くなったけどそれじゃあ修行始めっぞ」
俺「もうやだよー」
悟空「あまったれんじゃねえ!まずはこの岩を砕いてみせろ!」
俺「うう…」ペシッペシッ
チチ「そうだ!俺がケガをすれば修行はできなくなる!」
チチ「ただすぐ治るようなケガだと治ったらまた修行だからすぐ治らないようなケガをさせよう!」
チチ「そうと決まったら準備しなきゃ」
俺「ただいま、お母さん…」ボロボロ
チチ「おかえり。ささ、疲れたでしょう。お風呂に入ってきな」
悟空「俺!風呂にはいっぞ!」
俺「お風呂くらいゆっくりはいりたいよー」
チチ「……」
俺「お腹すいた」
チチ「ご飯もできてるから食べな」
悟空「俺はたくさん食えよ!食わないと強くなんねえぞ!」
俺「たくさんは食べられないよぉ」
チチ「……」
俺「僕もなんだか眠い」
チチ「布団も敷いてるからおやすみ」
チチ(ものすごい量の睡眠薬をいれたけど悟空さにも効いたみたいでよかった)
チチ「さてここからだよ」
チチ「母さんもやりたくてやってる訳じゃないんだよ」ザクッ
チチ「ちょっと痛いだけだから心配しなくていいよ」ザクッザクッ
チチ「それに睡眠薬で眠ってるからたぶん痛くもないよ」ザクッザクッ
チチ「止血剤塗っておけば血はすぐ止まるかな」ヌリヌリ
チチ「とりあえずはこれでだいじょうぶかな」
俺「おはようお父さん」
悟空「よし!今日も修行に行くぞ!」
俺「うぅ…ってあれおかしいな…足に力が入らない…」
悟空「どうしたんだ俺?寝ぼけてんのかぁ?先に顔洗ってくっぞ」
俺「おかしいな…なんでだろ…立てないや…」
俺「母さん…なんだか足に力が入らなくて…」
チチ「たぶん修行のし過ぎで足が疲れてるんだよ。悟空さには言っておくから今日は修行おやすみしな」
俺「そっかぁ…わかったよ」
悟空「なんだぁ。それじゃあ今日はピッコロのとこにでも行ってくる」
チチ「きをつけてね」
チチ(これでいいんだ…これでいいんだ…)
悟空「まだ足はなおんねえのか?」
チチ「まだ調子悪いみたいで」
悟空「よし!それならカリン様のどこで仙豆もらってくっか!」
チチ「!!そこまで大事じゃないさ!おとなしくしてれば」
悟空「でもよぉ…俺が心配じゃねえか」
チチ「それじゃあ今日病院に連れて行くから」
悟空「そうかあ?それじゃあ任せるけどよお」
チチ(ホッ)
チチ(病院に連れて行けばバレてしまうし…仙豆を食べてしまえば治ってしまう…仙豆のことまで考えてなかったよ…)
チチ「だいじょうぶだよ。きっとすぐ良くなるよ」
コンコン
チチ「あら誰だろう。はーい」
ピッコロ「邪魔するぞ。悟空はいるか?」
チチ「いや、さっきどこかに出掛けたっきり」
ピッコロ「そうか」
チチ「そうだったんですか。でもあいにく俺はいま寝て…」
俺「ピッコロさん。こんにちは」
ピッコロ「おお、俺。調子はどうだ」
チチ(チックショオオオオオオ)
俺「なんだか足に力が入らなくて、立つことすらできないんだ」
ピッコロ「ちょっと見せてみろ、ってなんだこれは!!」
俺「??」
チチ「……」
ピッコロ「足の腱が切れてやがる!これじゃあ立てなくて当たり前じゃないか!悟空の奴、こんなになるまで気づかなかったのか」
チチ「足の…腱が…」
ピッコロ「仙豆だ、食え」
俺「ありがとうございます。あれ、立てる!立てるよピッコロさん!」
ピッコロ「これでもう大丈夫だ。悟空には俺が釘をさしておくからな」
チチ(悟空さの修行のせいだと思ったピッコロさんが悟空さに釘を刺したお陰で修行は緩くなったらしいけど…)
チチ(こうなったら、仙豆でも治らないくらいに…)
俺「はーい。お父さん、修行はまた今度ね」
悟空「チチが言うならしょうがねぇな。気を付けろよ」
チチ「車で行くから乗ったのった」
俺「おでかけおでかけうれしいなー」
チチ「……」
俺「僕この道知ってるよ。お父さんと修行するときに通る道なんだ」
チチ「……」ブロロロロ
俺「お母さんどこまでいくの?」
チチ「……」キキーッ
俺「ここってジャングルだよ?ジャングルは危険な動物がいるから俺にはまだ危ないって」
チチ「あー車の調子が少し悪くなったみたい。俺、悪いけど外からちょっと見てくれない?」
俺「いいけど、ぼく車のことよくわかんないよ?」
チチ「いいからいいから」
俺「わかったよお母さん」バタン
危険な動物たち「……」スンスン
俺「そういえば前に見たことあるなーここかなー」
危険な動物たち「ギャオオァ」
俺「うわあああ」
危険な動物たち「バクシッガブリ」
俺「いたいっいたいよぉ!お母さん助けて!」
チチ「……」
俺「手がああああああああああ!!!いたいいいいいいいいああああああ!!!」
チチ「やめろー!俺から離れろ!」バーンバーン
危険な動物たち「グゥゥ」スタコラサッサッ
俺「」ビクンビクン
チチ(腕と足が1本ずつ。上出来だわ)
俺「いたいよぉやめてよぉ」
チチ「俺!大丈夫!すぐ病院に行こうね!」
俺「いたいよぉやめてよぉ」
チチ「そうですか。仕方ないですね」
医師「ええ、仕方な…え?」
チチ「俺の退院は?」
医師「経過観察が必要なのでリハビリも含めると半年は」
チチ「半年ですね!ありがとうございます」
医師「え、ええ…」
チチ(それに退院したとしても無くなった腕と足は戻らない!)
チチ(たぶん仙豆でも!!)
チチ(これでなんとかなりそうでうれしい)
チチ(俺にはちょっと可愛そうなことしたけど仕方ないよね?)
ピッコロ「大丈夫か!!」
俺「」スースー
看護婦「いまは容態も落ち着いてぐっすり寝ておられます」
悟空「俺…どうしてこんなことに…」
ピッコロ「とりあえず仙豆だ、食え」
俺「モグモグ」
悟空「俺っ!俺っ!」ギュゥー
俺「お父さん痛いよ」
悟空「ああ、ごめんな。痛かっただろう。辛かっただろう」
ピッコロ「やはり、無くなったモノは仙豆では戻らないか…」
俺「なくなった…?あああ、腕が、足が、」
悟空「ごめんな、ごめんな、」
俺「なんだろう…あまり思いだせないや…」
悟空「無理に思い出す必要はさ。いまはゆっくりやすむんだ」
俺「ありがとう。お父さん」
悟空「そういや、チチはどこだ。探してみるか」
チチ(この声は悟空さ!)
悟空「いたいた、チチ!俺に何があったんだ」
チチ「えーと、実はジャングルで」
悟空「ジャングルに行ったのか!」
チチ「俺がどうしても行きたいって言うもんだから。そしたら猛獣に襲われて…」
悟空「まだ俺には早いって言っておいたんだけどなぁ…」
チチ「……」
チチ(これで俺が修行に戻ることも、不倫がバレることもない)
チチ(ふふふふ、あはははははははははは)
俺「わーい!ありがとうおとうさん!!」
ピッコロ「仙豆でもデンデでも治せない珍しい魔獣の回復封印の呪いがかかっていたとはな」
悟空「ただ今日はもう疲れたろう?明日からまた修行やっぞ!」
俺「うん!」
チチ「……」
チチ「たぶん殺してもドラゴンボールで復活させられるわー」
チチ「新しいドラゴンボールだから復活の回数制限もないわー」
チチ「バレちゃうなーいずれ不倫のことがバレちゃうなーこれー」
チチ「あああああもうわかんないよおおおおおおお」
俺「……」
悟空「俺!最近調子いいなぁ!」
俺「お父さん!僕強くなるんだ」
悟空「そうかぁ!それじゃあもっと修行頑張んないよとなぁ!」
俺「うん!セイッ!セイヤッ!」ショウネンハミンナー
悟空「よし!オラもがんばっかぁ!」
悟空「よくやったな!!俺!!その調子だぞ!」
俺「次はかめはめ波もできるように頑張るんだ!!」
悟空「これはオラなんかぬかれちまうなあ!」
悟空「今日は久々の天下一舞踏会だかんな。オラたちはでねえけど俺はがんばれよ!」
俺「うん!優勝するよ!」
悟空「たのしみにしてっぞ!」
大会終了~
悟空「がんばったなぁ!見てたぞー!」
俺「ありがとう!」
チチ(もう、やめよう)
チチ(きっとオラが間違っていたんだ)
チチ(いまの俺と悟空さは誰が見たって親子そのものだ)
チチ(血は繋がっていなくても家族の絆はここにある)
チチ(大事なのは家族であろうとする心なんだ)
チチ「俺、頑張ったね」
俺「お母さん!ありがとう!大好き!」
悟空「今日はパーティーでもすっか!ピッコロにブルマにベジータも呼ぶぞ!」
悟空「ウチの俺はすごいんだよ!」
ピッコロ「あの悟空がこんな親バカになるとはな」
チチ「オラがいうのもなんだがいっつも親子べったりしてるんだよ」
俺「あはは」
ベジータ「フン。悟空は別にして俺はよく頑張ったみたいだな」
クリリン「どうしたベジータ。やけにご機嫌だな」
ベジータ「よくぞ聞いてくれた。実はだなブルマが」
悟空「本当か!それはめでてえなぁ!!」
ピッコロ「あのベジータが人の親とはな」
俺「男の子かな、女の子かな」
チチ「それじゃあこれからブルマさんも大変ね!」
ブルマ「え、ええ…そうね」
悟空「それじゃあ今日は俺の祝賀パーティーに加えてベジータとブルマのおめでた記念パーティーだな!!」
みんな「わいわいがやがや」
ブルマ「……」
To Be Continued
元スレ
悟空「おらの息子なのにぜんぜん強くならねえなあ」俺「ハアハア…」
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